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まめ知識 2020.09.26

「旬野菜」秋がシーズン本番『きのこ』〜長月の暮らし〜

普段食べているきのこ類は一年を通して食べられる定番の品種が多いのではないでしょうか。人工栽培で安定供給されているため旬がいつかという意識が薄れてしまいがちですが、きのこにももちろん旬があります。一口にきのこと言っても種類は非常に多く、四季を通じてどの季節にも旬を迎えるきのこがあります。「秋の味覚」としてマツタケがよく知られていますが、秋は実りの秋という言葉そのままに旬を迎えるきのこの数が多い季節です。

本しめじって知っていますか?

私達の食卓に昇る機会が多い「しめじ」も秋が旬となっています。ちなみに「しめじ」と言うと茶色いカサのかわいいきのこが群生した株で売られている物が多いのですが、市場に出回っているしめじの多くは「ぶなしめじ」です。実は以前「本しめじ」の名前で別のきのこが流通していた時代がありました。「ヒラタケ」というきのこを瓶で栽培すると本しめじと似た株立ち状になるので、それを本しめじという名前で売っていたのです。

というのも実は本しめじは生きた木の根に生える特性を持つ「根生菌」の仲間であるため、人工栽培が大変難しく、天然物を採取するしかなかったために流通させる事が難しかったのです。ヒラタケそのものは日本人と古くから馴染みがあり、淡白な味わいで煮ても焼いてもおいしいきのこだったのでよく食べられていました。一方、本当の本しめじは「香り松茸、味しめじ」ということわざのしめじとして上げられ、元々は松茸と並ぶ高級きのことして扱われていたきのこだったのです。
そのため、林野庁から品質で劣るヒラタケに本しめじと名前を付けて販売する慣行を改めるよう通達が出ました。この後、ヒラタケを本しめじと販売される慣行は改められ、「しめじ」として販売されるきのこはぶなしめじが主流となって行きます。ぶなしめじはしめじという名前ですが本しめじと異なり「木材腐朽菌」といって腐った木などから栄養を取って育つため栽培が容易なのだとか。

その後、バイオ技術などの発展によりいくつかの醸造メーカーなどが栽培方法を発見した事により、本しめじその物も流通するようになってきました。ぶなしめじと比べると見つけるのがちょっと大変ですが、おいしいきのこなので機会があれば食べ比べてみて下さい。

舞い上がるほど美味しい!まいたけとえのき茸

今では手軽に食べられるけれど元は高級きのこだった物には「まいたけ」も含まれます。名前の由来には見つけると大きな株なので舞い上がるほどうれしいから舞茸、という説もあるほど天然物は大きな株になるきのこです。おいしいきのこですが、人工栽培が行われるようになるまで食習慣があるのは一部の地域のみでした。ちなみに生のまいたけにはタンパク質分解酵素が含まれるので、生の物を茶碗蒸しに入れると固まらない事があり注意が必要です。逆にその特性を活かし、生のまいたけを刻んで肉を漬け込み柔らかくするレシピなどもあるんですよ。

加熱に関わる注意が必要な物にはもう一つ、えのき茸があります。実はえのき茸に含まれる成分には溶血作用を起こす物があり、加熱すれば分解されるため問題ないのですが、生で食べるのは危険とされています。元々日本ではきのこを生で食べる風習はほとんどみられませんが、きのこは生で食べるとアレルギーを起こすケースが少なくありませんのでえのき茸に限らず、創作レシピなどで生のきのこを使わないようご注意下さい。

これからの季節、普段は出回らない種類のきのこがお店や道の駅などで手に入るかもしれません。また、お近くにきのこ狩りができる場所があれば天然物のきのこを食べてみる良い機会です。同じきのこでも天然物は人工栽培の物とは味が異なると言われています。
ぜひ気持ちのいい秋の空気を楽しみながら、おいしいきのこを味わってみて下さいね。

記事/ケノコト編集部

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