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まめ知識 2018.09.24

手紙がまとう、ほのかな香り『文香で伝える、やすらぎのひと時』

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文香(ふみこう)って知っていますか?古くから日本で親しまれてきた手紙の文化の一つ。好みの香りを手紙にまとわせて、大切な人に贈ります。受け取った人が手紙を開けた時に、ふわっと香りが舞う…ふっと心が安らぐ一瞬を届けませんか?

かつては限られた人が楽しんだ手紙のやり取り

いまでは連絡するためにLINEやメール、電話など思い立ったらすぐに相手とコンタクトを取れる手段があります。かつてそんな手段がなかった頃、連絡は伝言や手紙など、人の手を介して行われていました。
中でも手紙は紙が高級品だったため、身分の高い人でなければ使えない時代もあったのだとか。そのため、手紙その物に工夫をこらす文化が発展しました。花や木の枝に結びつけて季節感を演出したり、紙に色を付けたり異なる紙を繋いで作ったり…と手紙をくれた人のセンスの高さが試される事もあったそうですよ。今でもおしゃれなレターセットやかわいい記念切手を選んで手紙を送ったりしますが、昔の身分の高い人のたしなみが今に続いているのかもしれませんね。

手紙は受け取る人もうれしい物ですが、そんな風に「どんな手紙にしようか」と考えるのも楽しいですね。もし最近手紙を書いた事がないとしたらちょっともったいないかもしれません。長く会っていないお友達が元気にしているか気になった時には、手紙を書いてみませんか?そんな時におすすめしたいのが「文香(ふみこう)」です。

自分の香りを紙に焚きしめた、文香(ふみこう)で

平安時代など、古い時代では自分の香りを衣装や手紙などに焚きしめる文化があったそうです。「源氏物語」の中にもお嫁に行く娘に嫁入り道具として香を持たせるために、香を調合するエピソードがあります。平安時代のお香は粉末の香料をハチミツなどで練って作る「練香(ねりこう)」が多く使われ、香料の調合の基本レシピに多少のアレンジを加えて自分らしさを出す風習があったのだとか。
有名な物では「梅花(ばいか)」「荷葉(かよう)」「侍従(じじゅう)」と言った優雅な名前の物が6種類選ばれた「六種の薫物(むくさのたきもの)」と呼ばれる香りがありますが、例えば同じ梅花でも作る人が違えば香りに違いがあったのだそうです。手紙に付けられた香りはその場にいない人の気配をそこに伝える役目があったのかもしれませんね。

今となっては香を紙に焚きしめるのはなかなか難しいですが、文香はそれを現代でも使えるようにアレンジされた文化です。簡単に説明すると薄く小さな匂い袋のような物を手紙に忍ばせます。

手軽に作れる文香の作り方

文香の形は大きくわけて2つ。香料の粉末を和紙などに包んだ小さな匂い袋タイプと厚紙などに香りをつけた物があります。市販の物は桜やあじさい、紅葉などをイメージした香りや香木その物を削った香料の物など、和の季節を表すような物が多いかもしれません。

もし昔から愛用している香りがあったり「香りは素敵だけど付ける機会がない」というような香水があればそれを使って文香を手作りしてみましょう。

・文香の簡単な楽しみ方

ティッシュにお気に入りの香水をつけたら箱に入れ、そこにかわいい形に切った折り紙や和紙、厚紙の栞などをいれて香りを移すだけです。香りが移ったら手紙の中に忍ばせます。
受け取った人が便箋を開いた時、懐かしい香りやいい香りを感じてほっと心がなごむ演出です。香りを移す紙は自分で切ってもいいのですが、文具店などで季節の花などのモチーフに切り抜かれた和紙などが売られていますし、洒落たフレークシールなどが手軽に手に入るかもしれませんね。

この作り方の他にも香料を包んだ和紙や香りをつけた紙を外紙で包んだタイプの文香は「包み香」とも呼ばれ、お財布や名刺入れに入れておくという楽しみ方もあります。きれいな模様付きの紙でシンプルに包んでも素敵ですし、小さいサイズの折り紙でぽち袋を折ってその中に香料や香りを付けた紙を包むのも洒落ています。特にお花のような仕上がりになるぽち袋は見た目もかわいいので折り紙の本などをチェックしてみてはいかがでしょうか。
秋の夜長に音楽を聞きながらの文香作りも楽しいですよ。

記事/ケノコト編集部

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