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まめ知識 2018.10.19

「三香木」の花の香で知る季節の訪れ。優しい秋の香り、金木犀

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秋の花の香りの代表とも言える金木犀。お庭に金木犀があるお家の傍を通るとふわっと優しい香りが漂う季節になりました。
木に咲く花で良い香りがする物は香りがはっきりしている物も多く、季節ごとに「この花の香り」というイメージができる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日本で栽培されている植物の中でも、季節ごとに香りの花が咲くとして有名な物を「三香木」と呼ぶ事があります。三香木の秋の花は金木犀ですが他の季節の花が何かご存知でしょうか?

 

春と夏の香りの木。地域によっては見られない事も。

三香木の残り2つのうち、春の花は沈丁花、夏の花がクチナシです。沈丁花は漢名を「瑞香」といい、2月末から3月頃、春の訪れを告げるように甘い香りを漂わせます。ピンクの花が花かんざしのように丸く房になって咲く低木で、生け垣などに使われている事もあります。

クチナシは梅雨頃に白い大輪の花を咲かせます。沈丁花もクチナシも香りが良いので人気がありますが、クチナシの木は寒さに弱いため関東より北では庭木として地植えが難しく、栽培されている数がぐっと少なくなってしまうそうです。北国にお住まいでクチナシの香りが好きな方は鉢植え仕立てで楽しまれているようですよ。

香りの再現が難しい沈丁花とクチナシ。金木犀は人気すぎて市場から消えた?

この3つの花の香りは総じて人気が高く、多くのお家や施設などで庭木として楽しまれています。この他、花の香りで人気があるバラやジャスミンはフレグランスなどでも親しまれていますが、三香木はどうでしょうか?

残念ながら三香木の一つ沈丁花は、古い時代ではあまりフレグランスとしては親しまれていませんでした。生花から香りその物を抽出するのが困難な花であるため、香水とするのが難しい花の一つのようです。近代になって調香師さんのような香りのプロが生花の香りを分析して沈丁花の香りを開発されており、日本のメーカーからいくつか沈丁花の香りが販売されています。
また、クチナシの香りは人気が高く、特に香水文化の歴史がありかつ先端を行くヨーロッパでも人気が高い香りであるため、有名なブランドから多くのクチナシの香りが作られています。ただし、クチナシも香料の抽出が難しい事や、日本では梅雨の湿った空気の匂いと混じって香る事が多いので旬に咲いた生花の香りとはちょっと違う、と感じられる事も多いようです。
これらとは逆に金木犀は香りを構成する成分がシンプルだったために比較的簡単に正確な香りの再現が可能でした。そのため、数十年前は芳香剤のフレーバーといえば金木犀、という程ポピュラーな物でした。ところが芳香剤のイメージが強くなってしまったことから、最近では香りの流行の変化と共にあまり使われなくなっています。普及しすぎたために消えてしまったというのがなんとも皮肉ですね。

金木犀の木があれば手軽に楽しめる、暮らしの中での香り


もしお庭に金木犀があれば手軽に暮らしの中で香りを楽しんでみませんか?
散った花を拾ってお茶パックに入れるとそれだけで入浴剤として使う事ができます。または、散ったお花の香りをしばらく楽しみたい時は金木犀の花は乾燥してしまうと香りが薄れるので「モイストポプリ」として楽しみます。

金木犀の花を拾ってゴミと茎を取り除き、生乾き程度の状態で広口の瓶に粗塩と交互に詰めて、瓶一杯になったら密封します。一ヶ月ほど冷暗所で保存したら完成です。
香りを楽しみたい時に瓶を開ける、という使い方をします。蓋をした状態でも粗塩と金木犀のボーダーカラーの変化を見て楽しむ事もできますね。

金木犀はアジアで好まれる香りで原産地の中国では有名な「桂花陳酒」がある程に愛されています。拾った花を洗ってゴミを取り、ワインに数日浸して香りを付けたり、紅茶や煎茶と混ぜて楽しむ事もできますので、金木犀が散った後もぜひもう一度その香りを味わって見て下さい。

記事/ケノコト編集部

 

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