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文化 2018.11.01

開運招福・商売繁盛!『酉の市』は下町情緒を楽しめる霜月の風物詩

季節が冬に差し掛かったこのタイミングに、日本でもプレ年末という雰囲気のお祭りが行われています。それが「酉の市」と呼ばれる物です。11月の「酉の日」に行われるもので、その年によって2回の年と3回の年があります。今年は一の酉が11/1㈭、続いて二の酉が13㈫、そして三の酉が25㈰、と3回の酉の市が開かれます。

酉の市に付き物の熊手。元は農家のお祭りだったことに由来

さて、酉の市といえば熊手の売り買いのやり取りのシーンがテレビなどでよく紹介されていますね。どうして酉の市に縁起物として熊手が売られているのでしょうか?それは、酉の市とは元々、農家由来のお祭りだからなのだそう。

酉の市の発祥については諸説ありますが、浅草にある「鷲神社(おおとりじんじゃ)」に秋の収穫を感謝したお祭りの「酉の祭(とりのまち)」が元になっている説があります。地元では「おとりさま」と呼ばれて親しまれている大きな神社です。

同じようなタイミングで行われるイベントとして海外から入ってきたハロウィンがあります。これは元々アイルランドの年越し行事で、夏が終わって冬が始まることを告げる行事でした。これと同じように酉の市も収穫のシーズンが終わって年内の仕事に一区切りをつけるという意味合いがあり、ハロウィンのルーツとよく似ているとも言えるでしょう。

かつては農作物が収穫できたことへの感謝と翌年の開運を祈るためのお詣りがメインだったようですが、人が集まる酉の日には”市”が立つようになり、次第に「酉の市」と呼ばれるお祭りとして定着していきました。元々、農家の人が集まるイベントだったので農具を売る店が多く、熊手も実用品として売られていました。それがやがて熊手の用途や形から「運をかき寄せる」という縁起アイテムとなって今のような装飾が施されるようになったそうです。

 

江戸発祥のお祭り、酉の市。実は関西ではあまり行われていない?

東京を中心とした関東地方では秋の風物詩として酉の市はよく知られていますし、実際に行かれる方も多いかと思います。ところが、酉の市は全国的なイベントというわけではないのです。
酉の市は発祥が浅草ということもありますが、かつて上方と呼ばれていた関西の都市部は商人の町として栄えていたため、農家由来のお祭りより商売繁盛の神様である「戎さん(えべっさん)」に対する信仰の方が有力でした。そのため、関西にもある「鷲神社」の分社でも酉の市が行われていることがありますが商売繁盛の行事としてはお正月明けの1月10日前後に行われる「十日戎(とおかえびす)」の方が有名です。

十日戎で有名なのは兵庫県の西宮神社、大阪の今宮戎神社、福岡の十日恵比須神社などがあります。十日戎でも熊手や「みの」(穀物などを集める農具)を売っているんですよ。

 

浅草では老舗の屋台も多く、楽しいお祭り。行けない人はネット通販も。

酉の市は浅草以外でも行っている神社が多いので、近くの神社で酉の市があればそこにお参りするのもおすすめです。お祭りに付き物の屋台が出ているところも多いようです。浅草の鷲神社では一般的なお祭り屋台だけでなく、地元の浅草商店街の老舗も多く屋台の出店をかまえ、浅草おこしや金太郎あめ、七味やようかんにべったら漬けなども売られています。

熊手も、最近では商売をしている人向けの物だけでなく、自宅や会社のデスク周りにも飾れそうな可愛らしいミニサイズのものなどバリエーションに富んでいます。熊手の屋台をチェックしてみると気に入る熊手が見つかるかもしれませんね。

ただ、縁起を願う行事であると共に、熊手の売買のやり取りなどが有名になって観光スポットとなっているため大きな神社での酉の市はとても混み合います。人混みが苦手だけど熊手は欲しい…という場合、ショッピングモールサイトや専門店のウェブサイトで通販対応してもらえる所もあります。また、ふるさと納税の返礼品に熊手がラインナップされていることもありますので興味がある方はチェックしてみてくださいね。

言い伝えで「三の酉まである年は火事が多い」という物があります。経験的な統計などから来た言葉というより三の酉は11月の下旬で暖房を使い始めている家が多いので注意喚起のための言葉として定着したようです。

冷え込みが厳しくなる時期ですが、この季節ならではの風情ある年中行事を楽しみに、暖かくして酉の市に出かけてみてはいかがでしょうか。

 

文/ケノコト編集部

 

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