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まめ知識 2018.11.15

11月の誕生花『シクラメン』~霜月の暮らし~

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年末に近づいてくるとお花屋さんやホームセンターの鉢植え売り場で存在感を増すシクラメン。風景に色彩が乏しくなる季節の気軽な贈答品としても人気のお花です。満開の鉢植えは、たくさんのチョウチョが羽を休めているようにも見えてとてもかわいらしいですね。

赤、白、ピンク。暖かくてかわいい色がメインの花色。

シクラメンは品種改良で様々な色の物があり、単色だけでなく2色の物もあります。主流となっている品種は赤からピンク、白へのグラデーションカラーの色合いの物です。寒い季節、暖かで華やかな色の花をたくさん咲かせるシクラメンは手頃な価格で手に入るため気軽なギフトにもよく使われますね。

シクラメンはサクラソウの親戚で原産は地中海地方です。実はこのお花、暑さにも寒さにも弱いのだとか。原産地では涼しい雨季に咲いて暑い夏は休眠するサイクルで生育しているので日本では冬の花として扱われているのだそうです。

シクラメンは花が終わるとワンシーズン限りで終わりになってしまいがちですが本来は球根植物の多年草なので手入れが上手く行けば翌年も咲かせる事が可能です。
日本の冬は原産地より厳しい環境であるため、従来のシクラメンは室内鑑賞する物でした。最近では原種との交配により、暖地で霜よけなどをすれば屋外で栽培可能なガーデンシクラメンも登場していますね。

 

同じ花でもまったくイメージの異なるふたつの和名

「シクラメン」という名前はシクラメンの花茎が受粉後にらせん状になるため、らせんを意味する「キクロス」というラテン語から名付けられました。日本ではキクロスという発音が徐々に変化していって、最終的に「シクラメン」と呼ばれるようになったのだそう。
シクラメンの名前は「死」と「苦」を連想すると言われる事もありますが、原語の発音は「キクラメン」に近いのでそちらで定着していれば不名誉な連想をされる事もなかったかもしれませんね。

そんなシクラメンの和名の一つは「カガリビバナ」
名付け親は「大正三美人」の一人と言われた九条武子と言われています。武子は西本願寺21代法主、明如の娘で歌人でもある教育者という、才色兼備の貴婦人でした。ある時武子がシクラメンを見て「かがり火のような花ですね」と言ったのを聞いた植物学者の牧野富太郎が命名したのだそうです。なんとも優雅で華やかなエピソードです。

ところがシクラメンのもう一つの和名はなんと、「豚のまんじゅう」!!
冗談のような名前ですがこちらは植物学者の大久保三郎がシクラメンの英名を直訳したのだとか。これは野生のシクラメンの球根を野ブタが好んで食べた事から英名が「豚のパン」となった事が発端ですが時代を代表する美女に付けられた名前との落差にびっくりしてしまいますね。
 

控えめで恥じらいがちなイメージはソロモン王の王冠のモデルになった謂れから

シクラメンの花言葉には「恥じらい」「はにかみ」のような控えめなイメージの物が多くあります。花姿が下向きに見える事からの連想ですが、それについてはこんな言い伝えがあります。

古代イスラエルの王、ソロモンが王冠に花のモチーフを使おうと思い立って花たちに尋ねた所、なぜか断れ続けてしまって困っていた所、シクラメンがモデルになる事を了承します。その時、シクラメンは恥じらってうつむいてしまったので下を向いて咲くようになった…と言われているのだそうです。

シクラメンは恥ずかしがって咲いているような花の姿に加えて葉の形がハート型、色合いもハートをイメージさせる赤やピンクが多いためヨーロッパでは惚れ薬になるとも考えられていたのだとか。
シクラメンは葉の数と花の数が比例するので、購入する時は葉の数が多い物を選びましょう。花が終わった後、実を結ぶと花が付かなくなるので咲き終わったらこまめに花を摘むと花を長く楽しむ事ができますよ。

色合いはもちろん、フリンジ咲やフリル状の物など変わり咲の品種も多いのでぜひお気に入りの一鉢を見つけてみて下さいね。

記事/ケノコト編集部

 

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