得するコト得するコト

生活に役立つ豆知識、家事が苦手な人には時短ワザ、美容・ファッションのステキ情報を公開します。

まめ知識 2018.11.18

日本の暮らしの言葉『小春日和』~霜月の暮らし~

LINEで送る
Pocket

小春日和(こはるびより)という言葉を聞いた事がないでしょうか?文字を見るだけでもほんわかとした暖かさを感じられる気がしますね。この言葉、実は使われるタイミングが決まっていた言葉なのです。

小春日和は旧暦の冬に使われる言葉

「小春日和」は「小」がつく事からなんとなく「本当の春の事ではない」というイメージは伝わるかと思います。本来、この言葉は晩秋から冬の始まりにかけて、具体的には11月から12月頃の寒気で冷える時期に時々あるぽかぽか陽気の日の事をいいます。
過去の用例を踏まえてもっと正確に言うのであれば、旧暦の10月の好天の日を指す言葉だそうです。

そのため、この時期の陽気がいい日の空を「小春空」、海が凪いでいる事を「小春凪」と呼んで冬の季語にもされています。
ところが、過去の調査によると多くの人が「冬の終わりの暖かい晴れの日」のイメージでこの言葉を使っている結果になったのだとか。「もうすぐ冬が終わって暖かくなる」という春への待ち遠しい気分を表すのにふさわしいと考える人が増えたという事かもしれませんね。

秋の晴れ間に使うもう一つの言葉、「秋晴れ」。「小春日和」との違いは?

秋は天候が不安定で雨が続いたりする事もあります。その一方で、季節を表しているのがわかりやすい「秋晴れ」という言葉もありますね。同じ秋の晴れ間を指すこの2つの言葉の違いはどんな物でしょうか。

実は「秋晴れ」という方言葉は、空の様子を表す表現です。秋は夏に比べて湿度が低く、雲が高い位置にあるので「天高く」という表現もあるように空が高く感じられます。「秋晴れ」はそんな秋らしい青空をいいます。ちなみに秋の晴天は見た目だけでなく気温についても夏の晴天とはちょっと様子が異なっています。

夏の場合、日差しが強いため晴れると必ず気温が上がり、暑くなります。それと比較すると秋晴れの場合は晴天だからと言って必ず暖かくなるわけではありません。ちょっと肌寒いような日もありますが、それが逆に爽やかと感じられる事も。
同じ晴れの日でも、その日の空気の温度や肌触りでちがうニュアンスを表現しようとした結果がこの2つの言葉なのかもしれませんね。

また、「肌寒い」という言葉については特に季節は限定されていないのですがやはりこれも秋に使う言葉で春に使うと違和感を覚えるという方も少なくないそうです。
言葉さばきの感覚が細やかな日本人ならではの思いかもしれませんね。

ロマンチックな「返り花」をもたらす事もある「小春日和」

四季が繰り返される中で「今日の日差しは春のようだ」「晴天だけど夏とは違う」そんなイメージが伝わる言葉が生まれるきっかけとなる秋のぽかぽか陽気は、植物に勘違いをさせてしまう事もあります。

稀に気候条件が揃ってしまったために、春に咲くはずの花が小春日和の頃に開花してしまう事がありますがそれを「返り花」や「忘れ花」と呼ぶのだそうです。「狂い咲き」というストレートな表現もありますね。
ちなみに返り咲きが起こりやすいのは桜、梅、梨といったバラ科の花木で、ツツジや山吹も返り咲きしてしまう事があるそうです。ただし、桜の仲間には「不断桜」と言って四季を問わずに花を付ける物があり、そちらについては返り咲きではありません。

「小春日和」は英語では「インディアン・サマー」という表現に

「小春日和」のような気象現象は日本に限った物ではなく、北アメリカでも霜が降りた後や初雪の後に暖かくなった事を「インディアン・サマー」というそうです。こちらの由来は諸説あり、ぬかるみが足跡をわかりにくくする事から入植者と先住民の抗争が起きた時期だからという物騒な物や、ネイティヴ・アメリカンの伝説で冬の前に神様がたばこで一服する日なのであたたかい陽気になるという説もあります。
現在では晩年の穏やかな時期という意味合いでも使われる事があるそうで、穏やかな小春日和のイメージにぴったりですね。

ひんやりとした空気とあたたかな陽ざしが織り交ざった心地よい小春日和。こんな日は積極的に外に出かけて五感で季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

記事/ケノコト

 

その他のおすすめ記事

「三香木」の花の香で知る季節の訪れ。優しい秋の香り、金木犀

「三香木」の花の香で知る季節の訪れ。優しい秋の香り、金木犀

秋の楽しみ「紅葉狩り(もみじがり)」の楽しみ方

秋の楽しみ「紅葉狩り(もみじがり)」の楽しみ方

日本の暮らしの言葉『よく目にする「秋の言葉」その意味を知っていますか?』〜神無月の暮らし〜

日本の暮らしの言葉『よく目にする「秋の言葉」その意味を知っていますか?』〜神無月の暮らし〜

LINEで送る
Pocket

コメント

人気の記事

2019.07.09

作り置き常備菜シリーズ『冷やし胡麻なす』とアレンジレシピ

2019.07.06

やさしい暮らしのヒント『献立を考えるコト』-5.こんな時なに食べる?日常的な不調への対処-

2019.07.05

優しい甘さの夏おやつ『白桃ヨーグルトアイス』

2019.07.02

季節の手しごとしませんか?『らっきょう漬け』のアレンジ2種

2019.07.01

もっと知りたい日本の郷土料理―宮崎県―『冷や汁』

2019.06.29

やさしい暮らしのヒント『献立を考えるコト』-4. 献立の量-

2019.06.23

シンプルな美味しさ!手が止まらない『ハッシュドポテト』

2019.06.21

バター醤油が食欲をそそる!『ガリバタ醤油チキン』

2019.06.20

【食育のコト】魔法のジュースで夏バテ防止『赤紫蘇ジュース』はいかが?

2019.06.19

材料3つ!一度は作りたい『プリンケーキ』

編集部おすすめ記事

2019.07.04

超簡単!一度は作りたい濃厚『ガトー・テリーヌ』

2019.06.30

初夏のおかずに!具沢山の『味噌炒り豆腐』

2019.06.27

季節の草花『紫陽花のコト』魔除け・縁起物にも重宝された花

2019.06.26

日本の言葉『梅雨』にまつわる季語あれこれ

2019.06.25

まるできな粉そのもの?!『きな粉のほろほろクッキー』

2019.06.20

『茶の湯の世界へようこそ』ー5."花は野にあるように"

2019.06.12

なかなか聞きづらい『ボーナスのコト』~気になる使い道は?~

2019.06.11

ふんわり安らぐ思い出の味『マグロと茄子のみぞれ煮』

2019.06.07

季節を感じる贅沢、雨の日は『梅仕事』を始めてみませんか

2019.05.26

夏野菜レシピにランクイン!『なすと豚肉の旨炒め』

月間人気記事

2018.07.12

知らなかった!こんなにも多い『ウリ科の野菜の種類とあれこれ』

2017.07.16

こんな症状は危険かも『スマホのウイルス感染症状7つをチェック』

2017.03.15

管理栄養士が教える『デトックスウォーターの美容効果と注意点』

2017.04.01

脇の下を押すと痛くない?『脇コリの解消は 肩こり解消にもつながる』

2018.03.26

元美容部員が教える『自分の肌に合う化粧水の選び方』

2018.08.08

なす、トマト、ピーマン、ししとう…あの野菜も?!『ナス科の野菜の種類とあれこれ』

2017.09.14

指先のカサカサを直したい!『指先の乾燥の原因とケア方法』

2018.03.31

編集部おすすめ『週に1度の作り置きレシピ「玉ねぎ」の常備菜』

2017.08.23

季節の手仕事『自家製キウイシロップ観察日記』

2018.07.01

漬けて使う・合わせて使う『梅味噌の活用レシピ』