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まめ知識 2020.12.09

暮らしに寄り添うおいしいみかん。ビタミン豊富な冬のフルーツ 

冬の風物詩の一つに「こたつでみかん」がありますね。こたつに限らず、暖房で乾いた喉を潤してくれるみかんはビタミンの補給もできて冬場の体にうれしいフルーツです。
現在、日本で「みかん」という場合、一般的には「温州みかん」に分類される物を言います。「温州」とは中国の地名ですがそこが原産地というわけではなく、柑橘の名産地である温州にあやかって名付けられたようです。温州みかんそのものは日本が原産で九州の不知火海沿岸が発祥と考えられています。

昔はこんなに食べやすくなかった?日本のみかんの歴史

多くの柑橘類の源流はインドのアッサム地方と考えられ、その一つが中国に伝わって栽培が行われるようになったそうです。日本でも「橘」と呼ばれる柑橘が自生していましたが食用とする風習はなく、中国から渡った柑橘類も薬として扱われていたようです。
後にみかんが食用とされ始めた時、食べられていたのは温州みかんではなく「紀州みかん」と呼ばれる種類の物でした。これは中国との貿易が盛んだった現在の熊本県八代市に浙江省が原産の「小みかん」と呼ばれた種類が入り、それが15~16世紀頃に紀州有田に移植されて一大産地となります。

江戸時代の豪商、紀伊国屋文左衛門が財を為したきっかけはこの紀州みかんの売買とされています。ある年、紀州でみかんが大豊作となったために価格が暴落してしまうのですが、一方で江戸では「ふいご祭り」というイベントに付き物の紀州みかんが荒天による入荷不足で価格が大暴騰するという事態が起きていました。

産地では捨て値のみかんが江戸に行けば高値で売れると知った文左衛門は借金をしてみかんを大漁に買い集め、船乗りを説得し出荷停滞の原因となった荒れた海を命がけで渡って江戸にみかんを届けて大儲けした…というのがその逸話です。
この逸話は創作であって事実ではないという説もありますが江戸時代、みかんが縁起物として扱われていたとこが伺い知れるエピソードといえるかもしれません。

実はこの縁起物となり得た紀州みかんは、今のみかんと比べると決定的な違いがあります。

柑橘類を縁起物とする習慣は色々とあり、鏡餅の「橙」は「代々」に通じる名前から、雛人形の飾りにもある橘は色合いなどから魔除けの木とされたそうです。それと同じように紀州みかんが縁起物となった理由は、温州みかんにはほとんどない種が各房に必ず入っている事です。そのため、家の存続が一大事であった武家に取って子孫繁栄を連想させる縁起良い物と考えられました。逆に種のない温州みかんは子孫の断絶を連想させるとして見向きされなかったのだとか。後に、酸味が強くて酸っぱい紀州みかんより温州みかんの方が甘くておいしいとして人気となり、生産シェアの多くを温州みかんが占めるようになります。

みかんの名前についている「早生」「晩生」などの意味を知っていますか?

みかんのパッケージを見るとよく「極早生」や「晩生」といった言葉が付いていますが意味をご存知でしょうか?実はこれはみかんの収穫時期を示しています。みかんは収穫時期によって皮の色や様子が違ってきます。

極早生(ごくわせ)→ 9月から10月頃の収穫。皮が緑っぽい。

早生(わせ)→ 10月から12月頃の収穫。皮は黄色っぽい。

中生(なかて)→ 11月から12月頃の収穫。早生よりオレンジっぽい。

晩生(おくて)→ 中生より遅い11月下旬から12月。皮は濃いオレンジ色。

一般的にみかんは遅い時期に取れるものほど皮が厚くしっかりしてきます。極早生などは房の薄皮がとても薄いので口にあまり残りませんが、晩生の物はスジなどもしっかりして飲み込む時にひっかかるような時もありますね。ただ、晩生になるほど酸度が落ち着いてくるため甘みが強く感じられてジューシィな甘みを感じられるようになります。

暑さが残る時期はさっぱりしていて寒くなると甘みが濃縮されるみかんの味の変化は季節の変化にもマッチしていますね。同じ晩生でも産地や種類で味わいが微妙に違ってきます。暖かい部屋でみかんの食べ比べをして、おいしく楽しく風邪予防をしてみてくださいね。

記事/ケノコト編集部

 

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