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まめ知識 2018.12.26

もっと知りたい日本の郷土料理ー秋田県『きりたんぽ鍋』ー

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秋田県の郷土料理として有名な「きりたんぽ鍋」。実はバリエーションも様々で、元は家庭料理なので鍋の具材にオリジナリティがあるものも。ですが、共通しているのはこんがりと焼かれた「きりたんぽ」の存在です。

名もなき木こり料理が「きりたんぽ」のはじまり

うるち米のご飯を潰して串に付けて焼かれたきりたんぽですが、どうしてこんな名前になったのかご存知でしょうか。
色々な説がありますが、木こりの人たちの食べている名前のない鍋料理をお殿様に出した所、料理の名前を聞かれ、具として入れていたご飯を潰して筒状に焼いた物が槍の練習に使う短穂槍(たんぽやり/棒の先に綿を丸めて付けた物)に似ていたので「『たんぽ』です」と返答したのが由来という言い伝えがあります。

きりたんぽ鍋に入れるご飯は市販の物もあり、ちくわのような筒状でパックされた物が「きりたんぽ」という名前になっていますが、実はこれは正確な名前ではないのだとか。切る前の状態が「たんぽ」で斜めに切った物が初めて「きりたんぽ」という名前になるのだそうです。「たんぽ」は鍋に入れずそのまま食べる事もあり、味噌を塗って香ばしく焼いた物は「味噌たんぽ」と呼ばれています。一説には残った「たんぽ」をお鍋に入れて食べたのが後にきりたんぽ鍋となったのではないかと考えられています。

秋田のおいしい物・特産品がつまった「きりたんぽ鍋」は「秋田の味」

きりたんぽ鍋は米どころである秋田のお米を秋田杉の串に付けて焼き、地鶏である比内鶏や名産品である根付きの芹が使われています。秋田の人にとっては正に「ふるさとの味」と言える料理なのだと思います。

元々、家庭料理なので切った「たんぽ」を入れる他は家庭によって違う料理でした。現在、比内地鶏を使うケースが多いのは煮ても固くなりにくい事や町起こしアピールなどの目的からきりたんぽ鍋セットに比内地鶏を使ったのがきっかけだそうです。

ちなみに比内地鶏とは秋田県北部で古くから飼われていた鶏の「秋田比内鶏」の雄とロード種の雌を一代限りでかけ合わせた一代雑種で、「薩摩地鶏」「名古屋コーチン」と合わせて「日本三大地鶏」とも言われています。なぜわざわざ掛け合わせを行うかと言うと「比内鶏」が天然記念物に指定されているため、食用にできないからです。比内鶏は軍鶏に近い種類で、比内地鶏は脂肪分が控えめで噛みしめるとコクが出るという特徴があります。

また、秋田は芹の産地で、ビニールハウスで栽培された物が12月頃に出回るため、冬でも鍋に入れて楽しむ事ができるのだとか。濃厚な鶏のスープに爽やかな芹は相性の良い組み合わせですね。

ちなみに、潰したごはんを丸めて焼いた物をきりたんぽ鍋に入れる事もありますが、まるめて焼いたご飯は「だまっこ(だまこもち)」という名前があり、そちらをメインに使った物は「だまっこ鍋」という名前になるそうです。

きりたんぽ鍋は秋田でも北部中心の料理。「なべっこ遠足」

ちなみに秋田のお隣の山形では「芋煮」が有名ですが、隣接している秋田の南部では芋煮に近いレシピに「きりたんぽ」や「だまっこ」を入れた鍋が食べられる事もあるそうです。秋田では鍋料理を「鍋っこ」と呼び、かつては「なべっこ遠足」と呼ばれる芋煮会風の、河原でお鍋を楽しむ行事が小中高で頻繁に行われていたそうです。現在でもなべっこ遠足は残っていますが最盛期に比べれば行われている学校が少ないようです。
なべっこ遠足は事前に生徒主導で役割分担がおこなわれ、チーム行動の訓練となっているそうです。上級生になるにつれてリーダーの役割を担う事になるので子供にとっては勉強外での社会訓練として有用なイベントなのだとか。

材料から教育の場まで、きりたんぽ鍋は秋田の人にとって大切な役割を担っています。単なる郷土料理の枠を超えて「秋田の文化の結晶」と呼ぶべき存在なのかもしれませんね。

文/ケノコト編集部

 

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