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エッセイ・コラム 2018.12.27

台所育児エッセイ 「暮らしに恋して」『23 生命力が武器なのか!』

「良かれと思って」のさじ加減ほど難しいことをはない。対他人であればお節介はやめておこうという考え方もあるが、子供に対してはどうだろう。
私は子供たちに躍起になって武器も授けない。そう念頭には置いているが、それを言えば子供たちは口をあんぐり「お節介の塊」だというに違いない。でも意識することは大切にしている。「子供自身しか知らない内なる武器を丁寧に思い込めて手入れできる心と、使いこなせる丈夫な体のために今日も台所に立つ。」私ができることはこれだけだ。

武器とは個性で有り、魅力を指すのだろう。「魅力」という言葉は自分には一生受け入れ難く付き合いきれない厄介な存在だが、やはり誰しもに備わっていると考えて疑わないし、その範囲内または派生した中で私は暮らし、働き、生きている。個性は強みだというのは私でも幾分か抵抗がないし我が子に当てはめ考えると、その個性という名の魅力ほど重んじるべきものはこの世にないと思える。いや正直瞬間瞬間には困りごとの種だったり、悩まないことは放棄であるから向き合わざる負えないこともしばしば。でも、個性という名の武器が埋もれて見えなくなるほど何か与えたら重くて歩めない。

一番大切にして生きて欲しい「我」を失うことないように親がすべき行動…。そもそもしてあげられることも共に過ごす期間も人生の中でごくごく僅かだ。
僅かだと分かれば、世の中が育児にのしかかっていた「親の責任」という曖昧で重たい表現が明快で大切に思える。身軽に本人の意志のまま、こども自身の歩幅で歩む足取りは軽やかで、自然と得意な方に向かうに違いない。その道すがら不足を感じたなら、自分で作るか見つけて埋めるか、回避するため道を変えるか、あるもので工夫するか…。歩む先での出会いが夢を大きくしたり、沢山の気付きから夢の輪郭がかたどられたり。歩んできた道での出会いと本人の経験が生きる術となる。

助言はあくまで助けであり、それが助けになるかどうかすら本人にしか分からない。そして、すべての人と協調・調和するなどということは稀にもないし、なんでもこなせる万能選手だけが一番尊いわけでもないはずだけれど、備えって大事という考えは誰しも湧きますし、我が子を守る発想だから浸透してきたわけで。お稽古に事欠かないところに住むと、放課後公園で待ち合せようにも遊び相手がいない日もあり、そうなるとうちも考えなくてはとなることもある。無意識のうちに渦中の人になっていて。我が家はそんな時も兄弟で遊べてしまうし、本当は私がお稽古選びとそれに伴い発生することがただ面倒なだけなんですけどね…。お稽古否定派では全くなくそこをクリアし苦なく始まり、続いていることもいくつかあります。お稽古に限らず、これに向き合う時間ってなんだかいいよねってお親子でにんまり出来るだけに留めたいし、暇や退屈と思いかけた時にはいつも想像力豊かな遊びが始まって。我が家って居心地いいよね~って暮らしたいだけ。中学生になったら家にいる時間は必然的に短くなり、優先順位の上位がすっかり家庭外になるでしょう。今はこれでいいんです。こどものため?誰の都合?どうしたって他人の意見は発信者の都合ならやはり私は意見することを極力手放してみたいようです。さてこれがどうなるかはわかりませんがそもそも理想や正解のないこと。それに子育ては私一人ではなく周りのあらゆることで変化していくでしょうし、他人に親の責任だなんて視線を送るのもなくなったらなあ。
あ、最初に述べた瞬間瞬間の困りごと。裸足が好きで場所を問わずなこと。

元祖は自分でしたね。大人になっても変わらないなあ、そしてそれでも幸せに暮らしている。女の子育児にありがちな女性らしさを育むべく言葉も、そこにはまらないところを生命力?と判断してくれる人もいますし。まだまだ先の長い4児との暮らし、穏やかな日々最優先でいってみます。

 

エッセイ/みつはしあやこ

家時間好き4児の母。台所育児エッセイ「暮らしに恋して」を執筆。子育てのゴールは親がいなくても生き抜く力を育むこと=自炊という信念。仕事は暮らし関連全般で多岐に渡るが一応料理家、「和食育こころ」主宰。誰でも簡単に作り置きできるおやつの著書もある。心地よく巡る暮らしの工夫をインスタグラムで毎日更新中。
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