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まめ知識 2019.01.26

季節の草花『蝋梅』ー冷たい空気の中を漂う甘い香りー

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冬、冷たい風や雪の中、庭の多くの植物は春に備えて眠っているような時期に思いがけない甘い香りを感じさせてくれる花があります。それが今回ご紹介する蝋梅(ろうばい)です。

名前の通り、ころんとした可愛い形のシルエットは梅に似ていますが分類上ではモクレン類クスノキ目に属するロウバイ科の花木です。バラ科に属する梅とは全く別物で、木蓮との親戚になります。名前に「蝋」と付く通り、花弁は蜜蝋で出来ているような独特の質感があります。
和風の花という雰囲気もありますが、日本に入ってきたのは江戸時代の初め頃と比較的最近で、中国が原産となっています。清楚な佇まいの花なので茶花にもよく使われています。

人に好まれる蝋梅の柔らかい香り。漢方薬に使われる事も

蝋梅は早いものは12月頃から咲き始め、1月から2月くらいまでが花の時期にあたります。

中国で「雪中四友」と呼ばれる花の組み合わせがあり、梅、水仙、椿、そしてこの蝋梅の事を言います。「雪中の四花」という言い方もあるようです。雪が残る寒い時期に他の花に先駆けて開花する花を愛でていう言葉で絵の題材にも使われているそうです。

蝋梅の香りは甘くてフルティーな、嫌味のない香りです。他の花だと水仙やイランイランと系統が似た香りです。漢方では蕾を乾燥させた物を生薬として煎じて咳や解熱に使ったり、油に浸して作った「蝋梅油」と呼ばれる物を火傷の治療薬や軟膏の香り付けに使われたりしています。日本産の紅茶には蝋梅の花で香り付けた物もありますので気になる方はチェックして見てくださいね。

ただ、名前に「梅」の字が入っていますが先にも書いた通り、木蓮の仲間で果実は食用ではありません。実の様子は梅と全く違うので誤食の心配はあまりないかもしれませんが種子などにはアルカロイドが含まれ、有毒なので注意が必要です。

蝋梅の生け方のコツ&香りを長く楽しむには塩を利用して

蝋梅の香りは精神安定、リラックスや空気清浄の効果があるとされています。蝋梅の香り成分は水溶性の物が多いので、水蒸気蒸留器を使った自作エッセンシャルオイルを取るのは難しい素材だそうです。

蝋梅の香りを手軽に楽しみたいならやはり花瓶に生花を生けるのをおすすめします。枝ぶりは真っ直ぐな物が多く、あまりクセがないので和風の生け方にこだわらず、シンプルな花瓶に1~2本立てるだけでおさまりよく生けられます。ポイントとして、枝を複数生ける場合、一番長い物を花瓶の高さの1.5倍、2本目は1本目の3/2、3本めは1本目の1/2くらいにして2本め以降は少しずつ横倒しに近づけるよう角度を付けると見た目の収まりがよくなります。
長持ちさせるコツは枝ものなので切り口は十文字に切り込みを入れ、水に浸る部分の小枝は全て取り払う事です。

蝋梅の花はコロコロ落ちやすいので、たくさん落ちてしまったら瓶に粗塩と交互に入れて蓋をして一ヶ月ほど寝かせ、香りを楽しみたい時に蓋を開けるモイストポプリとして楽しむのもおすすめです。
香りが強いので花瓶に生ける時に取り払った小枝はトイレや洗面所などのサニタリーなどに置いても楽しめます。ベッドのそばに置きたいので水はあまり使いたくない、というときはモイストポプリの応用で小皿に粗塩を敷いてその上に小枝や落ちた花をあしらっても素敵です。

花の形は梅に似ていますが、色合いが明るい黄色なので洋風のインテリアや庭にも案外馴染みが良い花です。加湿に注意すれば比較的簡単に栽培できるので香りが気に入った方は植え付け時期の2月下旬から3月くらいに苗が出回っていないかチェックしてみてくださいね。

蝋梅はその甘い香りからイギリスでは「winter sweet 」という名前で呼ばれています。和風の香水を調香されているショップでは蝋梅の香りの物を取り扱っている事もありますので一年を通して蝋梅の香りを楽しみたい方はぜひお試し下さいね。

記事/ケノコト編集部

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