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まめ知識 2019.01.30

旬食材『かぶ』ー古くから親しまれていた伝統野菜ー

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「かぶ」は大根と似ているけれど、多くの物はころんとした丸い形をしています。かぶは丸く太った部分を食べますね。あの部分は「根っこ」と思われがちですが、正確には根っこではなく「胚軸(はいじく)」といい、苗の茎(双葉と根の間の部分)なんです。丸い部分の先にある細いひげが根っこなんですよ。

種類豊富な地域に根付いた伝統野菜

かぶは世界的に見てアジア系統の物と地中海や中東が原産のヨーロッパ系統に分けられます。日本では古事記にかぶらしき野菜が登場するなど、日本人の付き合いが古い野菜と言えます。地域ごとに少しずつ違う品種が栽培されて伝統野菜となっている物が多く、それだけ日本人に親しまれてきたと言えそうです。

伝統野菜となっているかぶで有名な物といえば「聖護院かぶ」がありますが、この他にも滋賀の紅白のコントラストがきれいな「万木かぶ」や鮮やかなフューシャピンクの皮を持つ佐賀の「戸矢かぶ」などスーパーでよく見かける白い物だけでなく、きれいな色の物があります。また、島根の伝統野菜「津田かぶ」は、上半分がきれいなピンクの赤かぶですが、形は丸っこくなく、大根がほんのりまがったような、ゆるやかな「く」の字と似た形をしています。ご当地はこのシルエットを「勾玉型」と呼んでいるそうで、さすが神話の生まれた土地という感じがします。

「かぶは丸くて大根は長い」「大根は辛くてかぶの方が甘い」という認識が一般的かもしれませんね。ですが、岩手で作られている「暮坪かぶ」は一見すると「大根?」と思うほど細長い形をしています。(葉の作りはかぶの特徴を持っています)味も、独特の辛味があって薬味にも使えるのだとか。

伝統野菜のかぶは、種類は多くあるのですが、各地のごく小さな区域だけで栽培されている物も多いので、手に入れる事が難しい物も少なくありません。もし旅先で地元野菜を売っているお店や施設があればめずらしいご当地かぶを探してみると思わぬお宝を発見できるかもしれませんね。

かぶを料理する時のポイントは?「繊維のネットがおいしい実を守っている」

かぶは生で漬物やサラダにする他、煮て食べてもおいしい野菜です。ただ、かぶは火が通るとすぐにやわらかくなって煮崩れしやすいので形を残して煮たい時は長時間コトコト煮込まないよう注意が必要です。
かぶを食べていると、時々舌にはっきりした繊維が残ってしまう事があります。これは煮込みが足りないのではなく、かぶの収穫や調理のタイミング、または皮むきの不足など様々な要因が考えられます。

食べごろの時期に収穫された新鮮なかぶはあまりきつい繊維がないのでおいしく食べられます。ですが収穫が遅れて育ちすぎた物や収穫の後、時間が経過して劣化してくると繊維が目立つようになります。

よく、かぶ料理のレシピで「皮を厚くむく」という指示がついている事がありますが、目安は「ネットのような繊維を取り去るくらいの厚さ」です。茎の部分を落とした切り口を見ると、外と芯の部分の境になるように色が違う部分がありますが、そこまでむくと繊維が残りません。包丁などで一度にむくと5ミリ程度の厚さになる事もあります。皮むき器で薄く何度もむく場合、繊維のはっきりしたネットのような物が見えるのでそれをむき取ります。
かぶの場合形が丸いので「繊維のネットが内側の柔らかい果実を守っている」とイメージすればわかりやすいかもしれません。ここまでむいてから煮ると口に繊維が残る事はありません。

皮を厚くむくのはもったいない気がしますが、繊維を断ち切れば柔らかな舌ざわりで美味しく食べられますし、むいた皮は細めに切ってきんぴらにしたり、味噌汁の具にしても美味しくいただけます。また、煮崩してミキサーにかけてポタージュにするのもおすすめ。ぜひ、旬の味を丸ごと味わってみてくださいね。

また、葉付きのまま売られている事が多いかぶですが、葉を付けたまま保存していると劣化が早まるので買ったらすぐに葉を落としましょう。もちろん葉っぱも葉物野菜の要領で調理すれば美味しく食べられます。シンプルに塩もみするだけでも立派な副菜になりますよ。

やわらかくほろ苦い煮物やシャッキリしたお漬物やサラダなど煮ても生でもおいしいかぶ。
旬の今、様々な調理法を楽しみながら味わってみませんか。

 

記事/ケノコト編集部

 

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