
旬食材『ブリ』おいしく食べるために知っておくと便利なコト
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「寒ブリ」という名前があるように寒い季節においしい魚のブリ。成長する度に名前が変わるので縁起が良いとされ、お正月はおせち料理の食材にも取り入れられている魚です。
同じお祝いの魚である鯛もおいしい魚ですが、白身であっさりしている鯛に対してブリは濃厚な脂のうまみが好まれています。
元々「ブリ」という名前も、その脂肪分の多さから「あぶら」→「ぶら」→「ぶり」になったという説が由来の一つとして伝わっています。
お腹と背中、それぞれ違う味わい
ブリは切り身やサクになった状態で店頭に並んでいることが多いですよね。スーパーの鮮魚コーナーに並んでいるブリを見て、「なんだか見た目が違うな」と思う物が並んでいるのを目にした事がないでしょうか。
青っぽい皮や、濃い色の部分がくっきり見えるブリと全体的に白っぽい物。一つのパックに混在している事もあれば別々になっている場合もありますね。実はこれ、ブリの体の背側と腹側なのです。
ブリは魚体が大きいので切り身やサクにする時、小振りな魚と違い、身を体の上下で分割する事になります。そうなると赤身に近い背と脂肪分が多い腹部分というように、部位別で味わいが違ってきます。なんだかお肉と良く似ていますね。
お店によって、腹身は「ぶりトロ」のようなプレミアが付いている事もあります。とはいえ必ず腹の方がいいかといえば、好みや使う料理によって変わってきます。
マグロでもトロが好き、脂肪分の濃厚な味わいが好みという事であれば腹身がおすすめ。逆にあまり脂が多い物が好きではないとか元々魚があまり得意ではないという方にとって、魚の脂肪分はクセのある味と感じてしまう事もあります。そんな方には背側の方が比較的あっさりと食べやすいのでおすすめです。
調理法にも相性があり、塩焼きや煮魚などは脂肪分があった方がおいしく仕上がりますが、脂を使ったソテーやフライなどの揚げ物にする場合は背の方がくどくならずにおいしく仕上がります。
ブリの臭みが気になる時に試したい方法。ポイントは「臭み成分を流す」
ブリは脂肪分がおいしさの秘密ですが、脂肪の多さが原因で劣化しやすく匂いが出てしまう事も。おいしく食べるためにブリの下ごしらえを覚えておくと便利です。
お刺身の匂いが気になる時
賞味期限は来ていないけれど、なんだか匂いが気になる、という時は水道を流しながら流水でお刺身をさっとすすいでキッチンペーパーなどで水分をしっかりと取ります。
お刺身を作る時の包丁の拭き取りが甘い場合に匂いが出やすくなる事もありますが、時間がある程度経つと腐敗はしていなくても表面が酸化して匂いが出る事があります。流水で洗う事で臭み成分を取り去る方法です。もうひと手間かけるなら日本酒と塩をもみこむ方法もありますが、流水で洗っても匂いが気になるレベルであれば加熱して食べる方をおすすめします。
ブリの下ごしらえの定番「霜降り」
1. ブリの切り身にまんべんなく塩を振って10~15分ほど置きます。
2. 水分が出てきたらステンレスなど耐熱のザルに入れて熱湯を回しかけます。
3. 熱湯をかけたら冷たい水に入れて冷やし、残った血などを取り除きます。
4. キッチンペーパーなどで水気をしっかり取ります。
熱湯を回しかけたり煮立ったお湯にさっとくぐらせたりして表面が白くなる方法は「霜降り」と呼ばれています。ソテーにする場合など、表面に火を通したくない場合は塩と一緒に日本酒をふりかけて20分程度おいてからやはりキッチンペーパーでしっかりと水気を取ります。
どの下ごしらえもポイントは出て来た水気をしっかり取る事です。塩でしめられた後に出てくる水分はくさみ成分なので、これをきっちり取らないと下ごしらえの効果が半減してしまいます。
新鮮な物であれば下ごしらえなしでも匂いは気にならないという事も多いのですが、この一手間をかけるとおいしさがアップしますので余裕のある時はぜひ、お試し下さい。
記事/ケノコト編集部
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