
台所育児エッセイ「暮らしに恋して」『27 オハコノタコメシ』
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4人の母だからではなく、誰だっていつもいつもは料理にばかり注力できないというのもあるけれど、私の味!と言えたならなんだか嬉しくて。結婚11年、そろそろそう言える気持ち。運動会のお弁当なんか拵える時は、同時進行する中でそんな「私の十八番料理」をいくつか交えるだけで本当に頼もしい。放ったらかして作れて、それが必須なご飯ものならもう最高。
私のその1つはタコ飯。
米以外の材料はふたつだけ。勿論ひとつはタコ。そうなるともうひとつは調味料。めんつゆなどではない。醤油だ。
でも手持ちのものでは再現不可なので、ここ1番用に小瓶をストックしている。その瓶をきっかり使い切り4合炊けるレシピを作れば、もう軽量カップやらはかりも勿論不要である。タコの量は前後して構わないから半端に残るものは何もない。
作り方
米を3合、もち米を1合、合わせて研ぐ。
ざるにあげ20分置く。
タコを洗う。よく洗う。そして1cm角に刻む。
炊飯器に米を入れて、鶴醤1瓶100mlを注ぎ入れる。
780mlの線まで水を足しタコを乗せて炊飯する。
鶴醬以外では再現できません、と念を押して。
鶴醬が育まれる小豆島のヤマロク醤油を訪ねた話は暮らしに恋しての26です。
勿論鍋炊きでも可能だが、1番手軽で目を離せる方法。
生姜を入れたらとかみりんを入れたらとか、別案を上げればキリもないのだが、味の変化は食べながら好みで加えても良い。私は、ミョウガが合うと信じてやまない。
冷やし中華もタコとミョウガと言う具材がスタンダードな変わり者なのは余談。
「暮らしに恋して」は買ったり頼ったりしがちなところ、今日はちょっと理想の暮らしを、と考える場だと思っている。エッセイと合わせて動画もご覧いただけたらなと思います。
エッセイ/みつはしあやこ
家時間好き4児の母。台所育児エッセイ「暮らしに恋して」を執筆。子育てのゴールは親がいなくても生き抜く力を育むこと=自炊という信念。仕事は暮らし関連全般で多岐に渡るが一応料理家、「和食育こころ」主宰。誰でも簡単に作り置きできるおやつの著書もある。心地よく巡る暮らしの工夫をインスタグラムで毎日更新中。
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