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まめ知識 2019.02.25

日本の暮らしの言葉 『春一番』思いがけない事故にも注意したい頃

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2019年は2月19日に九州、四国などで「春一番」が観測されました。
この時期、ニュースの天気予報のコーナーなどで紹介される「春一番」ですが、立春以後、最初に南から吹いた暖かい強風の事を言います。

春一番と呼ばれる風にはいくつか条件があります。

・立春から春分の間に吹く物

・南側の高気圧から日本海の低気圧に向かって吹く

・10分間平均で風速8m/s以上

ちなみに春一番が吹いた日は前日より暖かくなるのですが、翌日は気温が下がって「寒の戻り」と言われる事が多いのだそうです。

「春一番」という、季節の変化を歌詞に織り込んだ昭和のヒットソングがあります。そのせいか、「春一番」という言葉は冬から春への季節の変化を示す明るいイメージがないでしょうか?
実はこの言葉が一般的になったのは1950年代頃からで比較的新しい言葉といえます。
元々漁師さんが使っていた言葉で、最初に春一番と呼ばれたのは1859年、長崎の五島列島沖に出漁した郷ノ浦町の漁船が春の初めの強い南風のせいで遭難してしまい、53人もの犠牲者を出す海難事故が起きた時の風という説が有力です。

春の突風については経験から知られており「春一」と呼ばれていたのが「春一番」と変化して警戒の対象となった物がマスコミで使われるようになって広く知られるようになったのだとか。春一番は年によっては観測されてない事もあります。また、北日本や沖縄は地理的条件などから春一番はみられないそうです。

「春の風物詩」ではなく、注意したい春二番、春三番の頃。

春一番が吹く時期は強風に注意が必要です。「春一番」の後も条件が揃えば同じような風が吹き、「春二番」「春三番」と言われます。

言葉が生まれたきっかけが海難事故だからというわけではないのですが、実際に海が荒れて時化やすくなるので海釣りなどのレジャーが好きな方はこの時期はお出かけ前に風向きをしっかりチェックする必要があります。

また、まだ春スキーや春スノボが楽しめる時期ですが春一番が吹く日は気温がぐっと上がるため、雪崩や融雪洪水が起きる事もあります。
空気も乾燥しているので火災が発生しやすくなるなど、気づきにくいけれど災害リスクが高い時期でもあるのです。

1978年2月28日に東京で吹いた春一番は竜巻を引き起こし、現・東京メトロ東西線で起きた事故の原因となったとも言われています。春の嵐は台風より広範囲で強い風が吹くので鉢植えに日向ぼっこさせたいと思って外に出すと吹き飛ばされて壊れたり、落ちたりする事もありますので背の高い鉢は壁際に寄せたり屋内に入れたりしてあげましょう。

もっと身近な所では自転車の運転も危険です。この時期、お天気がよくても転倒しないよう風が強い時は自転車の運転は控えたい物。大人は自分でも判断できるかもしれませんが、お子さん達が外遊びに自転車で出かける時は安全かどうか、周囲の大人が確認してあげて欲しいものです。

駐輪していた自転車が倒れてしまう事も。もし倒れた後で走りにくいと感じた場合、車輪が左右のいずれかに歪んでいる事もありますので自転車屋さんで整備してもらいましょう。

呼吸器にとっては災難の時期?花粉、黄砂、PM2.5…マスクの用意を忘れずに

春一番は暖かい空気だけでなくやっかいな物も運んできます。過去の統計からの春一番が花粉の大量飛散の原因となる事が多いようです。また、黄砂やPM2.5のような大陸からの有害物質が多く飛来するためアレルギーなどの症状が出たりぜんそくなど呼吸器のトラブルを抱えている人の症状が悪化したりする事も少なくありません。外に出る時にマスクを付ける他、換気も朝早い時間に短時間で済ませるなど注意が必要です。

春一番が吹いてもすぐに暖かくなる、とはいかないようです。逆に寒の戻りがありますので温度差による咳など、体に負担がかかる条件が揃いがちです。
天気予報をこまめにチェックして安全に過ごせるようどうぞご注意下さい。

記事/ケノコト編集部

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