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まめ知識 2019.02.27

旬食材『きんき』 脂肪分の旨味が豊富な赤い高級魚

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産地限定の美味。「きんき」ってどんな魚?

テレビのグルメ特集などで超高級魚として取り上げられる事の多い魚です。時にはキロあたり1万円を超える事があり、普通のスーパーにはめったに並ぶことがないといっても良いかもしれません。

名前は「きんき」の呼び名の他に「キンキン」「めんめ」「アカジ」という呼び名もありますが分類上は「キチジ」が正しく、これは本来宮城での呼び名だったのだとか。
分布は駿河湾より北の太平洋側と北海道の南東沖が主な漁場で日本海側には生息していません。お住まいの地域によってはテレビや本には出てくるけれど見た事も食べた事もない、という方も少なくないかもしれませんね。

今となっては幻の高級魚という言い方をされる事もありますが、かつてはお惣菜用の魚として煮たり焼いたり…と比較的広く食べられていたのが、おいしい事が有名になった事による需要の増加とそれに反する漁獲量の激減によってますます手に入りにくい状況を作っているようです。

価格が高騰しがちな理由としては乱獲による数の現象だけではなく、漁業に従事する人が減った事、旬が冬であるため海が荒れがちで安定した漁獲が見込めない事の他、漁船の燃料費の高騰など現代の日本漁業が抱えている問題全てが関わっていると言っていいかもしれません。

きんきは北海道では鯛に代わる祝い魚として使われる他、秋田では結婚披露宴に尾頭付きの「キンキン(秋田での呼び名)」が用いられるのが通例で、その大きさで家格が推し量られる…という家同士の付き合いでの評価の物差しにもなっていた地域もあるそうです。
お祝いの席に出てくる、赤くておいしいおめでたい魚、と手放しで味わうわけにはいかなかった場合もあったのですね。

似ているけれど全く別。きんきの他にもいる、赤くておいしい魚達

見た目が赤く、脂の乗った白身の魚、というとキンメダイも有名です。キが付く名前で皮の色も似ているので同じ魚の別の名前…と勘違いされる事もありますがキンメダイはキンメダイ科の魚できんきはメバル(またはカサゴ)の仲間です。

全体的な大きさはキンメダイの方が大きい物の方が多く、きんきの方はヒレなどがはっきりしていてカサゴと近いシルエットをしています。肌はキンメダイの方が赤い感じがします。お値段はきんきの方が倍近い事も。
脂の量はきんきの方が多いので、身も柔らかく自分でお刺身にしようと思うと難しいかもしれません。


分布が異なる地域で、きんきと似ているのが「のどぐろ」です。のどぐろの正式名称は「赤むつ」なのですが、島根、鳥取、富山などの日本海側の産地でブランド化するのに「のどぐろ」の名称を使っているためこちらの呼び名の方が有名になっています。(ちなみに相模湾などで赤むつとは違う魚の呼び名に「のどぐろ」を当てているそうです)
脂の乗りはきんきの方が上のようですが「のどぐろ」も西日本の高級魚として親しまれています。

そしてもう一つ、「ラドラーきんき」という名前の魚が売られている事があります。ラドラーきんきはきんきより大きく、その上きんきより安く買えます。どうしてかといいますと、ラドラーきんきは「アラスカキチジ」と呼ばれるきんきの近縁種で、冷凍物が多く輸入されているからです。ラドラーきんきの皮の色は本物のきんきより淡い桃色がかった色なので比べると違いがよくわかります。

ラドラーきんきは漁場によっては本物のきんきに近い物もありますが、全体的に大味で脂が控えめな事が多いようです。濃い味付けにするときんきと似た味わいは楽しめますが、脂そのものの味わいとしては物足りないと感じることもあるかもしれません。

きんきの美味しさは何と言ってもその脂そのものの味。本場である北海道・羅臼や知床では、お湯でゆがいただけの「めんめ(きんきの呼び名)の湯煮」にソースやポン酢を掛けるという飾り気のない食べ方が人気なのだそうです。
漁師料理ならではのシンプルな味わい、機会があればぜひ味わってみてくださいね。

 

記事/ケノコト編集部

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