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まめ知識 2019.02.28

旬食材 『菜の花』色々な形と味がある~食卓に春を告げる食材~

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菜の花を野菜売り場で見かけると春が来たな…と感じますね。ひな祭りなどの春のお祝いの席で、あしらいや青物の具材として使うとより雰囲気が高まる食材でもあります。
ひとくちに「菜の花」と言っても、最近は「なんだか、知っている菜の花とちょっと違う…」と感じる物を店等で見かける事があります。そもそも「菜の花」って何の花のなのでしょうか。

一口に「菜の花」と言っても種類は色々。味も違う、菜の花たち

「菜の花」という名前は、アブラナの中でもセイヨウアブラナを指して使われる事もありますが、青果売り場で食用として販売されている物についてはそうであるとは限りません。
「菜の花」の「菜」は主にアブラナ科で葉を食べる、いわゆる「菜っ葉」の「菜」を意味する他にも「おかず」の意味を示す「菜(さい/お惣菜の菜)」の意味もあります。つまり「おかずになる、食用の菜っ葉の花」というダブルミーニングの名前なのです。

菜の花の代表とも言えるアブラナは、元は西アジアから東ヨーロッパの大麦に混じって生えていた雑草が穀物の伝播と共に東アジアへも広がったと考えられています。花を食べる風習は以外に古く、飛鳥時代には花芽を食べる食文化が日本に伝わっていたようです。

アブラナを油の原料として利用する技術が進化すると、アブラナを多く栽培する産地などが現れ、そこでは自然とその花芽を食べる機会もあったのでしょう。青菜が春を迎えて花を付けると「董立ち(とうだち)」と言って葉が固く、美味しくなくなる目安とされていますが、江戸時代頃は董立ちしてしまった野菜の「菜の花」をおかずの食材にするのは定番だったようです。

今ではアブラナ科の野菜として定番の白菜やキャベツは江戸時代頃には一般的ではなく、小松菜やほうれん草、そして大根やカブも葉の部分も多く食べられていたようです。ですからきっと、その頃に「菜の花」として食べられていたものは時に、そういった野菜の花だったりしたのかもしれませんね。
ちなみに育ちすぎた白菜やキャベツを切ると中で蕾が出来ている事がありますが、もちろんそれも食べる事ができます。(ただし、ちょっと苦みが強いのでご注意を)

食用に向いた『菜の花』のご当地品種

アブラナは油を取るための品種は苦味が強めなので食用にするのに向いた品種が野菜として栽培されています。
菜の花といっても形状の違うものが野菜売り場に並んでいることがありますが、これは産地によって栽培されている品種が異なるため、可食部とされる所が違うからです。大きくやわらかい蕾の所だけが短く摘み取られた物だけでなく、「摘み菜」と呼ばれる若い葉や茎を含めて蕾と共に味わう物もあります。

「菜の花」として食べられる物は地域差が大きく、京都の「花菜」というブランド野菜がアブラナの菜の花として有名な物の一つです。
また東京近郊では「のらぼう菜」もよく見かけます。のらぼう菜は花芽を摘むと次の脇芽が出て来るので先に出来た部分を次々に摘んで収穫されるそうです。
「蕾」がメインとなっているタイプと茎と若菜を合わせて味わうタイプでは風味が違っているので一口に「菜の花」と言っても人によってはイメージする味が違うかもしれませんね。一般的に蕾の比率が高い物はほろ苦さ、茎も食べる物はアスパラガスに似た味わいの傾向があるようです。

菜の花には山菜などに含まれるのと同じアルカロイドという苦味成分が含まれており、疲労回復やストレスの解消の効果が期待できるとされています。ビタミンAも多く、これから活動的になる時期に体が欲しがる栄養を含んでいる食べ物と言えるかもしれません。

春の息吹を思わせる彩りは目のごちそう。冬の終わりの食卓に、ぜひ一足早い春を盛り付けてみてくださいね。

 

記事/ケノコト編集部

 

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