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まめ知識 2019.03.21

3月の和菓子『おはぎ』 普段使いのちょっとしたご馳走おやつ

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お彼岸の時期になるとお店屋さんの店頭におはぎが並び始めます。おはぎはお彼岸やお盆など、ご先祖を祀るとされタイミングで食べる事が多いお菓子ですが、なぜでしょうか?

おはぎとはもち米とうるち米(地域や家庭によってはもち米のみ)を蒸すか炊くかした物を潰してあんこなどで包んで作ります。小豆は赤い事から魔除けの力があるとして古い時代の日本ではイベントの食材としてよく用いられます。砂糖が高級品だった時代は塩で味を付けた塩餡が使われましたが次第に砂糖で甘味を付けた物が主流となって現在に至ります。

お米も小豆も自給自足していた人が多い時代であればおはぎは自宅で作れる「普段のちょっとしたご馳走」としてよく食べられていました。今と同じように法要などの集まりはもちろん、寄り合いや農作業が一段落したタイミング、お誕生日のお祝いやおやつなど今だとお店屋さんで買ってくるケーキが使われるような時におはぎが活躍していたそうですよ。

 

おはぎとぼたもちはどう違うの?

潰して丸めたお米に餡をまぶしたという点でおはぎとぼたもちは同じ物です。広く親しまれていた食べ物だけにこの名前の使い分けには諸説があります。

・食べる時期に季節が近い花の名前を当てたという説

春は「牡丹餅」秋は「萩」から転じて「ぼたもち」「おはぎ」となったという説もあります。
この場合、秋は収穫したてで皮のやわらかい小豆を用いるので皮ごと潰すつぶ餡を用い、逆に冬を越してた春の彼岸は小豆の皮が固くなるので晒して皮を取り除いたこし餡に仕上げて作るという、餡の製法で呼び分けるルールが使われるケースも多いようです。

・餡の種類やきなこなどで使い分けるケース

あんこを使った物はぼたもちできなこの物がおはぎとする所もあればさつまいも餡の物がぼたもちで小豆の餡の物がおはぎ、など材料の違いで呼び分けるケース

この他、小さいサイズがおはぎで大きめサイズがぼたもちなど、地域や家庭によっては色んなルールで呼び分けられているようです。

お彼岸のタイミングで食べる事が多いので「おはぎ」と「ぼたもち」の違いだけが注目されがちですがおはぎを年中食べていた頃は夏は「夜船」冬は「北窓」という名前で呼ばれる事もあったそうです。夏と冬の名前は「おはぎはもち米で作るけれど餅のようにつかずに潰して作る」ので「搗き知らず」から「着き知らず(夜は暗いので到着がわからない/夜船)」「月知らず(月が見えないのは北の方角の窓/北窓)」というように連想ゲームのように付けられた名前だそうです。
最近では「おはぎ」と呼ばれるケースが多いようですが、ことわざでは「棚からぼたもち」など、ぼたもちが使われる物が幾つかありますので、かつてはぼたもちと呼ばれていた事が多かったのかもしれませんね。

 

あんこ、きなこ、そしてもう一つ。三色おはぎの色は?

おはぎのお米を包む物といえばあんこときなこが全国的に知られています。ですが「三色おはぎ」と聞いて残り一つは何を連想しますか?
実は三色おはぎの三色目は地域差があり、関東では黒ゴマを使ったごまおはぎが多いようですが、関西では青のりを使った緑の物が三色目になる地域が多いのです。どちらも食べ慣れない地域の人が見たら「ごま?」「青のり?」と驚いてしまう事もあるようです。

関東でごまが好まれるのは料理の味付けが濃いめなのでしっかりしたごまが好まれ、薄味好みの関西では香りが高い海苔が好まれて定着したのではないかと言われています。

時代が進むに連れて次第に自宅で手がかかる物が作られる事が少なくなり、お米や小豆も買ってくる物ともなりおはぎは「普段のちょっとした」時に食べるのではなく年中行事に合わせて食べる和菓子、という物になってしまいました。
けれどおはぎは専門店もあり、季節限定の色々な餡が使われた物があるなど今でも日本人が好むスイーツです。材料があれば手軽に作れますので春のおやつにぜひお家の味として作ってみて下さいね。

記事/ケノコト編集部

記事/ケノコト編集部

 

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