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まめ知識 2019.03.31

もっと知りたい日本の郷土料理ー新潟県ー『笹団子』

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米どころである新潟のご当地スイーツはやはりお米を使った笹団子です。記録によると笹団子の原型は戦国時代の携行保存食に行き当たるのだとか。今ではあんこの入った甘いスイーツとして有名ですが、それはお砂糖が手軽に手に入るようになった比較的近年の話で、それ以前はスイーツというよりスナック的な軽食でなんと梅干しやおかかが入っていた時代もあるそうです。作り方は色々ですが、基本はよもぎの入ったお餅に餡を入れた草餅を笹で包んで「い草」などで結わえてから蒸して作る、という物です。

笹団子という名前の通り笹に包まれた餅菓子ですが、笹に包まれた理由は持ち運びに便利であることの他にも、笹の葉の殺菌作用によってお餅が長持ちするという利便性も兼ね備えています。
これが南アジアになるとバナナの葉などが同じように使われているので、お米を食べる習慣がある亜熱帯から温帯にかけてのアジアの人達にとっては共通の生活の知恵と言えるかもしれませんね。

家庭料理から郷土銘菓へ。そして今でも伝わる家庭の味

笹団子が新潟のお菓子として有名になったのは昭和39年に行われた新潟国体がきっかけで、国体で訪れるお客さんのお土産になり得るお菓子を作って欲しい、との依頼から地元の和菓子屋さんが家庭で作られていた笹団子を「家庭料理」から「土産菓子」として使えるように日持ちするよう改良したのだそうです。今ではお土産物として売られていますが、元々は各家庭の味で売っている物ではなかったのだとか。銘菓として扱われるようになって自宅で作らないというご家庭も増えたそうですが、それでも「うちの笹団子」という物が伝えられているお家も少なくないそうです。

お土産の笹団子はあんこ入りの物が多く見られますが、携行食だった名残なのか地域によってはきんぴらのように甘くない具が入った物もあり、あんこの物が「女団子」きんぴらの物が「男団子」と呼び分けされています。

新潟の方に伺った所、地元の人でもきんぴらの入った男団子に馴染みがない地域だと「笹団子は甘いはずなのにって、ものすごく戸惑う」のだそうです。ちょうどお雑煮の味付けに地域差があるのと似た感覚で食べ慣れた味が基準になるのですね。

家庭で作られる物は意外な大きさ。笹団子の食べ方のコツは?

ちなみに「笹団子」はどれくらいの大きさなのでしょうか。
お土産物の笹団子は小ぶりな物もありますが家庭で作るとこぶし大になるのだそうです。お餅の弾力が強いと、あまり小さいサイズにできないため自然とそうなってしまいます。
笹団子を食べる時のコツは、笹を剥がす前に手で少し転がす事だそうです。いきなり剥がすとお餅が笹の葉にべったりくっついて剥がしにくいのが、転がすひと手間できれいに剥がれるそうです。
笹の葉をバナナのようにむいて、お餅が手につかないように笹で包んだ部分を持って食べるのが一般的ですが、大きいサイズなので全部むいてから剥がした笹をお皿のように使って食べる方もいらっしゃるそうですよ。

普段も食べる笹団子。ハレの日としての笹団子の本格的な旬は端午の節句から。

笹団子は「お菓子」と扱われる前は作り置きしておいて時間が空いた時にさっと食べられる飾り気のない普段着の料理、いわゆる「ケ」の日の暮らしに欠かせない物でした。笹で包んである分日持ちする事でも冷蔵庫のなかった時代、暮らしを大きく助けてくれた事でしょう。

それに対し、端午の節句では笹団子はお祝いの料理として作られたのだとか。旧暦の端午の節句の時期は田植えが終わって一段落した頃で、農家では息抜きとしてのちょっとしたご馳走を食べる風習が今でも残っている事があります。そんな時、家庭ごとに少しずつ違う笹団子を持ち寄って食べ比べするのは初夏の楽しいイベントだったに違いありません。

現在でも新しい笹が取れる4月ごろからが笹団子のオンシーズンだそうです。暖かい時期の行楽で新潟を訪れる機会があればぜひ旬の味を楽しんで見て下さいね。

記事/ケノコト編集部

 

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