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まめ知識 2019.05.05

菖蒲は端午の節句の主役だった!薬草の力で健康を保つ『菖蒲湯』のコト

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5月5日は「子どもの日」。鯉のぼりや五月人形を飾り、柏餅やちまきを食べ、菖蒲湯に入る――「端午の節句」とも呼ばれるこの日は、やることがいろいろありますね。子どもの健やかな成長を願うとともに、大人の健康作りにも一役買いそうな「菖蒲湯」について紹介します。

 

菖蒲湯に入る由来

端午の節句は、古代中国で月の初めの厄払い行事として生まれました。
雨季を迎える中国の5月は病気や災厄が増えます。そんな時期に盛りを迎える菖蒲。葉から出る強い香りに、健康を保ち、邪気を祓う力があると信じられていました。菖蒲湯に入浴し、菖蒲酒を飲む、菖蒲枕で眠る――菖蒲をふんだんに用いる端午の節句は、まさに菖蒲づくしの1日でした。
菖蒲湯が日本に伝わったのは7世紀の推古天皇の時代。宮中行事として天皇が入浴したことが始まりとされています。
武家社会になった鎌倉時代に「男の子の成長と一族の繁栄を願う日」として端午の節句が定着。5月5日に菖蒲湯に入る習慣ができたと言われています。

「菖蒲(しょうぶ)」が武道を重んじる「尚武」や「勝負」と同じ音であること、葉の形が刀に似ていることから武士に好まれました。菖蒲湯の風習が庶民にまで広まったのは江戸時代に入ってからのことでした。
 

菖蒲湯の効果

菖蒲がもつ独特なさわやかな香りが自立神経を安定させることから、菖蒲湯に入ると安眠を誘い、目覚めを良くする効果があります。また、血行促進、保湿効果、鎮痛作用などの効果も期待されています。
市販の菖蒲は葉の部分が多いですが、薬効成分が強いのは実は根っこの部分。しっかりと効能を求めるのであれば、根茎を乾燥させた「菖蒲根」という生薬について、漢方薬局などで相談すると良いかもしれませんね。
次に、普通に入手できる菖蒲の葉で効能を高める方法を紹介します。
 

熱いお湯で作るのがポイント!菖蒲湯の作り方と楽しみ方


子どもの日が近づくと、お花屋さんやスーパーマーケットで菖蒲湯用の葉と茎のセットが売っていますね。ヨモギの葉とセット販売の場合もあります。昔から病気を祓い、悪いものを寄せ付けないと信じられていたヨモギ。菖蒲と2種類入れた湯も、香りが高まり身体にも良いのでおすすめです。

1. 菖蒲の葉と茎を10本程度に束ねてゴムで縛ります。
2. 空の浴槽に束ねた菖蒲を入れます。
3. いつもと同じようにお湯を入れます。菖蒲の香りを楽しみ効能を期待するのであれば、42~43℃程の少し熱めのお湯がお勧めです。
4. 追い炊き機能がある給湯器で沸かす場合は、水の状態から菖蒲を入れておくと良いでしょう。
5. 香りを高めてから好みの温度に調節して、ゆっくり入りましょう。

 

お風呂に浮かぶ菖蒲で楽しく遊ぶアイデア

【鉢巻】

菖蒲の葉を鉢巻のように頭に巻き、「頭が良くなりますように!」と願うと、頭が良くなると言われています。

【ハーモニカ】

葉の上下を切ってハーモニカくらいの長さにします。芯がある場合は取り除きましょう。これを横に持って吸い込むと「ピーピー」と音が鳴ります。意外と難しいので湯あたりしない程度に練習しましょう。
 

菖蒲の使い方いろいろ。

昔ながらの活用方法を取り入れて、次のような楽しみ方もありますよ。

【菖蒲枕】

子どもの日の前夜に枕の下に菖蒲を敷いて眠り、当日はこの葉を菖蒲湯に使い、無病息災を願う風習があります。

【菖蒲切り】

束ねた菖蒲を刀に見立てたチャンバラごっこ。「菖蒲打ち」「菖蒲太刀」とも呼ばれています。悪鬼退治や武道上達を願う意味が込められています。

【軒菖蒲】

菖蒲とヨモギを束ねて軒下につるすと、火事にならないと言われています。
子どもの日のご馳走や、5月の旬の味「カツオのたたき」などに添えるのもお勧めです。
水にくぐらせて瑞々しくすると風情があり、食欲が増します。細長い葉を丸めたり結んだり、箸置きに使うのも楽しいですね。

菖蒲と花菖蒲は違う植物なので注意を!

菖蒲といえば美しい花が咲くアヤメ科の菖蒲を思い出す人が多いようですが、節句に用いるのはサトイモ科に属す別の種類。ガマの穂のように小さな花が集まる地味なものです。
華やかさはありませんが、強い香りが邪気を祓うと重用されました。5月は、春から夏への季節の変わり目。「五月病」という言葉があるように、疲れが出て病気になりやすい頃です。
菖蒲湯に入るのは、そんな時期を上手に乗り切る知恵のひとつなのかもしれませんね。

 

記事/杉本雅美

日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。
 

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