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エッセイ 2019.06.13

akari’s life style『第4話 なめこの味噌汁』

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大変有り難いことに、大好きなお料理の仕事をさせて頂いている毎日ですが、
この仕事をしていると
「普段の食事も、さぞ気を遣っているのでしょう?」
と、声を掛けられることが多々あります。
確かに、日々の食事には気を遣っています。
まして我が家は小さな子供が二人もいるので
野菜を多く取り入れて、良質な油を使って、白米に発芽玄米をプラスして。
と月並みではありますが、
平日はどんなことがあっても手作りのご飯を食べさせてきました。

しかし最近は、出来合いのお惣菜に頼ることもあるのです。

下の娘も間もなく三歳。
抱っこしていればご機嫌な時期も終わり、
日中ずっと家にいる訳にもいかなくなりました。
長男も来年小学校入学を控えているので、
入学前に教えてあげたいことがまだまだ沢山あり、
内気な彼が小学校で自信を失くしてしまわないように
毎週目標を立てて、親子で共に頑張っているところです。
一緒に図書館へ行ってくれるのはあとどのくらいだろう
と考えては図書館へ出向いて読み聞かせをたくさんしたり。
夕方遅くまで公園で逆上がりの練習をしたり。

こちらもくたくたになるまで一緒に遊んでいると、
帰ってから料理をする気力が無くなってしまうのです。
そして、心の中で“ごめんね”と呟きながら、スーパーでお惣菜を買って帰るのです。
手作りの方が美味しい・・・分かっています。
手作りの方が安心安全・・・分かっています。
でも今日はごめんね、お母さんちょっと疲れてしまったよ。

帰宅して、面目ないと思いながら子供たちの好きな“なめこの味噌汁”を作ります。
野菜のみの味噌汁だと、これが食べないのです。
つるんとしたなめこを入れると箸が進むようで、我が家の味噌汁にはいつもなめこが入っています。

味噌汁を作る間、テレビを見て待っていてね。
出汁をとっている間にお風呂を沸かして。
洗濯物を取り込んで。

野菜に油揚げ、ささっと切って鍋に入れて。

味噌を溶かして、さあできたよ。
お惣菜を温めて。
いただきます。
食べたらお風呂に入ろうね。

とまあ、罪悪感をたっぷりと抱いてしまっているのですが、
たまの出来合いの夕飯は、そんなにいけないことなのでしょうか?
「私は今日、こんなに疲れるまで子供達と遊んだ。
子供達と向き合って、子供達の要望に応えて、一日が終わった。」
それは誇るべきことなのではないでしょうか。
その結果夕飯が作れなかったとしても、子供達にとってはお母さんと一緒に遊べたことの方が嬉しいのではないでしょうか。

仕事をしているお母さん、
仕事を終えて、保育園へ迎えに行って、それからご飯を作る気力もなく
疲れてお惣菜に手を伸ばすとき、
罪悪感を抱かないで下さい。
あなたは家計を助け、その上子育てもしているのです。
それはとても立派なこと、誇るべきことです。

外に出ることもできず一日中家事育児に追われていたお母さん、
気分転換にスーパーへ出掛けて、今日はお惣菜を買いませんか?
その分ゆっくり休んで、明日も笑顔で頑張りましょうよ。
一日中話す相手もなく、家事育児をすることがどれだけ大変なことなのか、痛いほどよく分かります。
今日はゆっくり休みましょうよ。

お父さん、
毎日お仕事お疲れ様です。
仕事を終えて疲れて帰ってきて、テーブルの上にお惣菜がのっていたとき
どうか「え?今日お惣菜?」と言わないで下さい。
その前に一言
「お、今日は何を頑張ったの?」と聞いてみて下さい。
お惣菜なのには、きっと理由があるはずです。

 
一つ嬉しいことがありました。
幼稚園から帰ってきた息子が
「あのね、今日幼稚園で良いことがあったよ」
と自分から言ってきたのです。
普段こちらから「今日幼稚園楽しかった?」とか「誰と遊んだの?」
と聞かないと教えてくれないので、珍しいなと思ったら

「逆上がりができたよ」

と教えてくれたのです。
良かったね!良かったね!頑張って練習したからだね!
私も嬉しさと、達成感と、自信を与えることができた安堵感とで胸がいっぱいになりました。
その後公園で初めて息子の逆上がりを見たとき、
自分のやっている事は間違っていない、と思えたのです。

 
SNSで料理の写真をアップしていると、
あたかも毎日こんな品数のご飯を作っているかのように映ってしまいますが、
私の日常なんてこんなものです。
お惣菜も買うし、外食もする。
もちろん作る余裕がある時は目一杯作ります。
頂いたお料理のお仕事も一生懸命頑張っています。
でも、子供達と遊ぶ時間が何よりも大切だと今は思うので、
疲れた時はありがたくスーパーのお惣菜に頼る事に決めたのです。

これから、もし夕飯にお惣菜が並ぶときは、なめこの味噌汁も作るから。
少しでも栄養がとれるように
一日の最後に気力を振り絞って作った母の愛情だと思ってね。

明日もいっぱい遊ぼうね。いただきます。

 
エッセイ 執筆/ akari


浦和「kurasu_life料理教室」主宰。フードスタイリスト、食育メニュープランナー。野菜をたくさん取り入れること、旬のものを食べて四季を楽しむこと をモットーに毎日料理しています。中国在住経験がある為、中国料理・アジアン料理も好きです。instagram @kurasu_life には、家族のために作ったご飯、お菓子を投稿しています。

instagram

 

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