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まめ知識 2019.09.28

もっと知りたい日本の郷土料理 ー岡山県ー『ばら寿司』

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美しいにぎり寿司がお店で食べるプロの職人技のごちそうだとすると、いなり寿司や巻き寿司などと並んで家庭で作るごちそうのお寿司の一つに「ばら寿司」がありますね。

大きな飯台やお重から取り分けていただくスタイルは、主に身内が集まる古き時代の日本のパーティーにぴったりのメニューでした。作る時に数を気にせずに済み、お客様の数が変動しても調節が利きやすく、昔から各地域で作られて来た和食の一つでもあります。中でも岡山県のばら寿司が郷土料理として有名なのには、いくつか理由があるんですよ。
 

名君の倹約令に庶民が知恵を絞って生まれた隠し寿司

岡山のばら寿司が郷土料理として定着した理由として挙げられているのが、名君として有名だった岡山藩藩主、池田光政の政策。
光政が藩主を務めた江戸時代前期、岡山藩の財政が苦しかったため光政は色々な財政政策を行いました。光政は農民から高い年貢を取り立てる事はしなかったのですが、その代わり本人も含めて倹約を中心とした政策をとりました。
その中に「食膳は一汁一菜」を推奨する物があり、食事で贅沢をしないようにというお触れがあったのです。
しかし、時にはごちそうも食べたいものです。お殿様の言いつけを守っているという言い訳に「ご飯に乗せているからこれで一品」という事で、ご飯に具を乗せたり混ぜたりした物が岡山のばら寿司のルーツだった、という説があります。
更には、ばら寿司を作る時に具をお重などの底に敷き詰めた上にご飯をのせて具を隠し、食べる時にひっくり返す「隠し寿司」というのもこの頃に生まれたものだそう。

 

乾物と酢締めの魚の組み合わせがおいしい岡山の「ばら寿司」

ちなみに「ばら寿司」と「ちらし寿司」の違いをご存じでしょうか。
ご飯を握らずにしゃもじで盛り付けるスタイルは同じなのですが、大きな違いはご飯に具を混ぜるかどうかです。
一説に「ちらし寿司」は酢飯に何も混ぜず、ご飯の上に具を「散らす」、「ばら寿司」はご飯の中に具を酢飯の中に混ぜ込む(ばらす)という使い分けをするそうです。

岡山以外でもご飯に具を混ぜ込む「ばら寿司」という料理が作られている地域は少なくありません。
家庭や地域で差がありますが煮た干し椎茸、かんぴょう、刻んだ酢レンコンの他、彩りににんじんを入れる事も。高野豆腐をよく食べる地域では刻んだ高野豆腐の含め煮が入っている事もあります。

岡山の「ばら寿司」の場合はそれらの具に加えて酢締めの魚を作り、その漬け酢も寿司酢としてご飯に混ぜて作る事も多いそうです。
岡山で、酢締めで食べる魚といえば「ままかり」が有名です。
これは酢締めにした物がおいしくて「ご飯(まま)を借りてくる事になる」という理由でこの名前がついたのだとか。
また、岡山は日本で唯一サワラをお刺身で食べる食文化が定着しています。
そのため岡山のお寿司屋さんなどでばら寿司を注文すると定番の煮穴子や蒸しエビと並んでままかりやサワラが具として使われています。

岡山のばら寿司は「祭り寿司」と呼ばれる事もあり、いわゆるハレの日のごちそうです。乾物を煮た具と酢締めのお魚を取り合わせたばら寿司は生のお刺身を主体とした現代風のちらし寿司とは異なる味わいで、今も岡山で親しまれています。
駅弁など、お取り寄せが可能な物もありますので気になった方はぜひ一度味わってみて下さいね。

 

記事/ケノコト編集部
 

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