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知るコト 2019.11.27

紅葉シーズン到来!紅葉を眺める時に「狩り」という言葉を使うのはなぜ?

11月に入ると日本各地で紅葉が見頃を迎えます。山、滝、渓谷、神社仏閣…と、日本全国さまざまな場所で、周囲の景色と真っ赤に染まる紅葉がマッチする光景を眺めることができます。そんな紅葉見物を、なぜ「紅葉(もみじ)狩り」と呼ぶのでしょうか。

紅葉(もみじ)狩りの歴史

「紅葉狩り」は、一般的に落葉樹の葉が落ちる一歩手前、赤や黄色に色づく紅葉(こうよう)を眺めて楽しむことをいいます。紅葉の名所が、一斉に赤や黄色に染まる様は、圧倒される美しさですね。


インターネットやSNSが普及し、全国の紅葉情報が簡単に集められるようになった近年、秋の行楽シーズンの一大イベントになった紅葉狩り。いつ頃から行われている行事なのでしょうか。
日本の文献に初めて「紅葉狩り」という言葉が登場するのは、7世紀後半から8世紀に編集された「万葉集」です。紅葉の美しさは奈良時代から知られていたようですが、貴族の時代には、山へ出かけなければ身近に紅葉を眺めることができなかったので、メジャーな行事にはならなかったようです。
紅葉狩りが本格的に楽しまれるようになったのは室町時代以後、世間一般に広がったのは江戸時代中期です。この時代には、庶民の間に「お伊勢参り」や「熊野詣で」などの旅行が流行し、ガイドブックに紅葉の名所が紹介されました。紅葉スポットに人々が押し寄せ、木の下に幕を張り、お弁当を食べお酒を飲みながらワイワイと宴が催されたといいます。

紅葉鑑賞を「狩り」と呼ぶ由来は?

紅葉狩りという言葉の由来は諸説ありますが、ここでは主な理由を3つ紹介します。

1.貴族が紅葉見物に出かけることを「狩り」に例えた

「狩り」は、もともと獣を捕まえる意味で使われる言葉でした。それが野鳥や小動物、「きのこ狩り」など山に実る食べ物の収穫へと広がり、やがて紅葉や草花を眺める意味にも用いるようになりました。
このような言葉の変化は、平安貴族の行いに由来しているようです。狩猟を行わない貴族が、わざわざ紅葉を見るためだけに足場の悪い山へ出かける――そのぜいたくな行いを面白がって「狩り」と呼ぶようになったそうです。

2.実際に紅葉を手にとって眺めたから

また、遠くから眺めるだけではなく、真っ赤に染まったもみじの木を折り、手に取ったことから狩りと呼ぶようになったとする説もあります。現在は木を折る行為はマナー違反です。眺めて楽しむだけにしましょうね。

3.鬼女紅葉の伝説

現代でも能や歌舞伎、神楽(かぐら)の演目のひとつとなっている「鬼女紅葉」の話が由来とも言われています。長野県の別所温泉に伝わる伝説で、平安時代に平維茂(たいらのこれもち)に討伐された「紅葉」という名の美しい女性の物語です。

世界一美しいと言われる日本の紅葉

日本には四季があるからこそ、毎年秋になると美しい紅葉の景色を楽しめます。落葉樹林が広がる東アジアの沿岸部、アメリカ大陸の東部、ヨーロッパの一部など、世界には紅葉の名所があるのに、「日本の紅葉は世界一」と称されています。最後に海外の紅葉とは違う、日本の紅葉の特徴を紹介します。

1.広葉樹の種類が多く、赤、黄、褐色…色味が豊かであること。
2.真っ赤に色づく木が多いこと。
3.庭木などに、色も形も美しいイロハモミジをたくさん植えてあること。
4.日本の建築物と紅葉の調和が美しい。


みなさんも紅葉狩りに出かけ、美しい日本の秋を満喫しませんか。

記事/杉本雅美

日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。

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