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得するコト 2019.12.27

新しい年神さまを迎える準備をする「大みそか」のこと

12月31日は一年最後の日、「大晦日(おおみそか)」です。子どものころ、大みそかだけは夜更かしが許され、わくわくしながら起きていた思い出はありませんか?そんな、大みそかの言葉の意味や昔からの風習についてご紹介します。

大みそかと呼ばれる由来や意味

大みそかの「晦日(みそか)」は三十日のこと。旧暦の毎月最後の日の呼び方です。
また「大晦(おおつごもり)」という呼び方もありますね。「晦(つごもり)」は、新月を1日〈ついたち〉とし、30日後に月が隠れることから「月隠(つきごもり)」が変化し“つごもり”となりました。
12月の末日は、一年最後の“みそか”、“つごもり”なので“大(おお)”をつけて「大みそか」や「大つごもり」になったのです。

現在の暦では、みそかという言葉はほとんど使われなくなりましたが、大みそかは現在にも引き継がれている呼び方なのですね。

大みそかは年神さまをお迎えする準備の日

大みそかの歴史は平安時代までさかのぼり、この日は朝から、お正月に迎え入れる「年神さま」を祭る準備をしました。年神さまは、稲の豊作をもたらす神さまです。「食べものに不自由なく暮らせるように」と、日本では昔から大切にされてきました。年神さまは各家庭にやってくるので、神棚をしつらえ、鏡餅やしめ飾りを飾り、お膳や勝手道具を洗い清めます。また、お屠蘇〈とそ〉やおせち料理の準備を行いました。

昔の一日は「夜に始まり朝へと続く」と考えられており、大みそかの夕方には、すでに新しい年が始まっていました。昔の人は、年神さまを迎えるために「夜通し起きている」ということを厳重に守りました。ちなみに、大みそかの夜を「除夜〈じょや〉」と呼びますが、夜を除く、つまり「眠らない」という意味があります。この夜うっかり眠ってしまうと「白髪になる」「シワができる」などの言い伝えがあり、子どもたちも夜遅くまで起こしておいたのだとか。特別なテレビ番組を見たり、カウントダウンのイベントに出かけたり、現在の楽しい大みそかの夜更かしにも、昔からの習わしが影響しているのですね。

大みそかの行事ごと 

大みそかには伝統行事があり、心身を清めて新しい年を迎えます。

♦年越しそば

江戸時代の商家では、月末は大変忙しかったので、夜遅くに「みそかそば」を毎月食べていたそうです。大晦日に食べる「年越しそば」は、その年の一番最後に食べるお蕎麦です。なぜ、そばを食べるのかという言われは…
1.細く長い見た目から、長寿や健康を願う。
2.麺が切れやすいので、一年の災厄を断ち切る。
3.長く幸せに“そば”からかけこむ。
4.金銀の細工師が散らかった金銀を集めるのにそば粉をお湯で練ったものを使うところ
から、金銀を集める縁起物であると言われている。
など、諸説があります

♦除夜の鐘

31日の夜更け、全国のお寺で鳴らす108つの鐘が「除夜の鐘」です。鎌倉時代には禅寺で毎日の朝夕に行われていましたが、室町時代になると大晦日だけになりました。除夜の鐘の音とともに、神社に初詣に出かける地方が多くあります。

“108”の鐘についても諸説がありますが、人間の心を惑わし、身を悩ませる「煩悩」の数が108。それをはらうために108回鐘をつくというのが最も有名です。
他にも次のような理由が言われています。

♦「四苦八苦」

「四苦八苦」という言葉から、4×9+8×9=36+72=108

♦二十四節気と七十二候

1年は12カ月あり、二十四節気と七十二候からなっています。季節の変わり目に体調を崩しやすいところから、12+24+72=108

いずれも、悩みや体の不調などを取り除き、新しい年を迎えようとしたわけですね。皆さまも良いお年をお迎えくださいね。

記事/杉本雅美

日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。

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