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得するコト 2020.01.10

家族が集うお正月に、みんなで囲む「おせち料理」のこと

お正月の料理の定番といえば「おせち料理」。真っ赤ないせ海老に、紅白のかまぼこやくりきんとん――豪華な重箱に詰められた、色彩豊かなごちそうにワクワクしますね。毎年食べている、この「おせち」には、どのような意味があるのかご存じですか?

おせちの由来

日本では、3月3日のひな祭り、5月5日の端午の節句など、1年間のうち節目となる日を「節句」と呼び、お祝いの行事が催され、特別な食物を食べる風習があります。もともと、節句を祝い、神さまにお供えする食べ物を「御節供(おせちく)」と呼んでいたそうです。江戸時代に節句を祝う行事が庶民に広まると、正月は最も重要な節句であったため、お正月に出される正式な祝い膳を「おせち料理」と呼ぶようになったということです。

また、正月三が日は「かまどの神さまに休んでいただこう」との思いや、主婦を家事から解放する意味から、保存が効く食材を中心に選ぶようになったといわれています。

祝いざかなは正月料理の基本

昔から、「三つざかな」または「祝いざかな」というように三種類の料理がおせち料理を代表していました。“三”という数は、「完全」の意味や「全体を一つにまとめる」働きがあるといわれています。三つ肴は、関東では黒豆・数の子・田作りをいい、関西では黒豆・数の子・たたきごぼうのことをいいます。

黒豆

“黒”は「魔除け」の色であるといわれています。“まめ”に暮らせますようにという願いが込められています。

数の子

数の子は、「春告魚」ともいわれるニシンの卵です。たくさんの卵を産むことから「子孫繁栄」を祈ります。

田作り(五万米・ゴマメ)

カタクチイワシを干したものを炒り、甘く煮詰めたもの。昔、天皇家の財政が窮乏したときに、「お頭つき」として食卓に飾ったことから祝い膳に加えるようになったのだとか。いわしを田植えの時の肥料にしたところ、米が五万俵も穫れたことから「五十米(ごまめ)」や「田作り」といわれるようになり、豊作を願う意味があります。

たたきごぼう

黒いごぼうは、実りの多い年に飛んでくるといわれる黒い鳥「ずい鳥」を示していて、豊作と一年の息災を願っています。

おせち料理のルール 

おせち料理を重箱に詰めるようになったのは明治時代から。「めでたさを重ねる」という意味で、正式には四段に重ねられます。これは、完全を表す三という数に、さらに一つを重ねる意味があるそうです。

この段にはこの食材を詰めるという簡単なルールもあります。地域や家庭のしきたりによっても異なるようですが、ここでは代表的な詰め方を紹介しましょう。

♦一の重(一番上):「三つざかな」を中心に並べます。
♦二の重:「口取り(番外という意味)」かまぼこ、だて巻、きんとんなどの甘いもの
♦三の重:「焼き物」海老、たい、あわびなどの海の幸
♦与の重(四段目):「煮物」八つ頭、れんこん、里芋などの山の物

また、お重に入れる品数は、奇数がよいとされています。

おせち料理は、一品一品に意味があり、家族の幸せを願う思いが込められています。栄養のバランス面においても優れています。核家族化がすすみ、三段重のおせちが一般的になるなど多少の変化はありますが、受け継いでいきたい文化ですね。

記事/杉本雅美

日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。

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