
冬だからこその景色を楽しむ。雪と氷の祭り
目次
寒い冬は、ついつい暖かい家の中にこもってしまいませんか?クリスマスや年末年始のように、街がにぎやかになる時期は過ぎましたが、日本各地で「冬」ならではの、雪や氷をうまく取り入れたイベントが行われていますよ。
氷の彫刻
冬を代表するもっとも有名なお祭りは、北海道の「さっぽろ雪まつり」でしょう。カナダの「ケベック・ウィンター・カーニバル」、中国の「ハルビン氷祭り」とともに世界三大雪まつりのひとつだといわれています。札幌市内の大通公園やすすきのの会場に、2月の第1週と2週の間の1週間、幻想的な氷の像が並びます。このお祭りでは、世界各地の国・地域・都市によるチームが参加して、雪像作りを競い合うコンテストが行われ、年々規模も芸術性も高まっています。
かまくら
かまくらは、秋田県や新潟県などの日本の降雪地域に伝わる小正月の伝統行事。もともとは水神様をまつる行事で、中に入って家内安全や商売繁盛などを祈願します。白銀の世界に無数に並ぶかまくら。中にローソクの火が灯されると幻想的な光景が広がります。
秋田県では、横手、六郷、楢山で行われています。新潟県では、「ほんやら洞」と呼ばれる小さなかまくらが5000個も並ぶ、「山谷・坪野ほんやら洞まつり」が有名です。
福島県では「大内宿雪まつり」、栃木県では「湯西川温泉かまくら祭」が開催されます。
氷瀑(ひょうばく)
氷瀑は凍った滝のこと。流れ落ちる滝が凍りつく様には圧倒されます。氷瀑は全国各地でみられますが、特に有名なのが茨城の袋田の滝(ふくろだのたき)や、「氷の神殿」とも呼ばれる栃木県日光の雲竜渓谷(うんりゅうけいこく)です。
北海道層雲峡では、巨大な氷瀑となった滝と、大小さまざまな氷像のライトアップが、ロマンチックに彩る「氷瀑まつり」が開催されます。
流氷
流氷は遠くシベリアから流れ着く巨大な白い氷のかたまりのこと。日本で流氷を見ることができるのは、北海道のオホーツク海だけです。流氷のシーズンは、1月末ごろ~3月上旬ごろとされています。
紋別から発着する「ガリンコ号Ⅱ」、網走からの「おーろら号」、知床羅臼から「知床ネイチャークルーズ」。流氷観光船を利用し、船上で流氷を楽しむのがおすすめです。
樹氷
山形県と宮城県にまたがる蔵王(ざおう)で見ることができる樹氷は、この地域特有の気象条件がもたらすものです。氷雪に覆われた樹木の姿がとても美しく、特にライトアップされた夜の樹氷はとても幻想的です。樹氷の見頃は1月下旬〜3月上旬。12月から3月までの期間限定でライトアップが行われます。
御神渡り(おみわたり)
氷結した湖では、気温の上下によって氷が持ち上げられる御神渡りという現象が発生します。長野県の諏訪湖の御神渡りが有名で、諏訪大社の神様が渡った神秘的な現象と言い伝えられています。
また、全面結氷する淡水湖として日本最大の面積を持つのが、北海道弟子屈町にある屈斜路湖(くっしゃろこ)。2月になると総延長5~10km程の御神渡りが形成されます。
ダイヤモンドダスト
ダイヤモンドダストは、極寒の時期に空気中の水蒸気が細かい氷の結晶になり、降り注ぐ現象です。
弟子屈町にある川湯温泉では、ダイヤモンドダスト発生条件のひとつ、氷点下10度以下になる日が頻繁にあることから「ダイヤモンドダスト in KAWAYU」が開催されます。
日本の冬は寒いですが、冬ならではの美しい景色や楽しみもたくさんあります。防寒対策をしっかりして、出かけてみるのはいかがでしょうか。
記事/杉本雅美
日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。
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