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得するコト 2020.02.29

カレンダー通りに季節が巡るよう、微妙な調節をする「うるう年」のこと

2020年は4年に1度の「うるう年」です。うるう年とは「うるう日」つまり2月29日がある年のことで、ふつうの年より1日多い366日です。

うるう年は暦の調整のために考えられた複雑なシステム

現在ほとんどの国で使われているカレンダーは、太陽の動きを暦に反映させた「太陽暦」です。その始まりは、古代エジプトで発明された暦で、エジプト暦は常に365日でした。この暦をユリウスカエサルがローマに持ち帰り、紀元前45年から「うるう年」を設けて調整するようになったのが「ユリウス暦」です。

うるう年は1年を365日とした場合に、太陽の周りを地球が1周する時間365.2422日との誤差を調整するためにあります。0.2422日は約6時間なので、実際の季節が毎年カレンダーより6時間ずれてしまいます。4年で24時間、つまり1日のずれが生じます。そこで4年に1度うるう年を作って調節しているのです。

けれども、この調整は完ぺきなものではありません。実際は5時間49分の誤差なので、うるう年を設けたことで、1年に11分の増やし過ぎが生じているのです。そのために、さらなる微調整が必要になり、16世紀に現在でも世界中で使われている新たな暦「グレゴリオ暦」ができました。グレゴリオ暦では以下のようなうるう年の挿入ルールが定められ、400年でうるう年を3日減らしています。

うるう年のルール
・西暦が4で割り切れる年をうるう年とする
・上記のうち、西暦が100で割り切れる年はうるう年としない。
・上記のうち、西暦が400で割り切れる年をうるう年とする。
(出典:国立天文台)

なかなか複雑なルールですね。パソコンなどがない時代に正確な暦をつくろうとした人々の努力は、まさに偉業といえるのではないでしょうか。

ところで、うるう日はなぜ2月に設けられるのでしょうか。

古代ローマでは春分がある3月から1年が始まり、2月に年末を迎えていました。わかりやすい最終月の2月にうるう日を入れていたそうです。2月29日の由来は、うるう年を始めた当時の名残なのですね。

うるう年がなかったら季節が逆転!

古代ローマでうるう年ができたのは紀元前46年のこと。今から2000年近く前です。今まで500回に近いうるう年があることになるので、もしうるう年がなかったら、現在の季節が500日もずれてしまいます。2020年2月28日に500日足してみると2021年7月15日。カレンダーでは明日から3月なのに、季節は夏真っ盛りということが起きます。

季節が毎年同じカレンダーで循環するために、うるう年が重要な役割を果たしていることがわかりますね。

うるう年のおかげで潤っている?

4年に1度訪れるうるう年、うるう年にだけ存在する2月29日はうるう日です。「うるう」ってどういう意味なのでしょうか?他では耳にしない言葉ですよね。
うるうの語源は「潤う」なのです。“うるおう”がなまって“うるう”になったようです。
うるう年は暦のずれを調整するためのものです。完璧ではない部分を補うことで「うるおう」という意味があるそうです。

2020年2月29日はいつもと変わらず、何気ない1日をお過ごしになるかもしれませんが「今日があることで調整されているのだな」――と、ふと思い出してみてくださいね。

記事/杉本雅美

日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。

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