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まめ知識 2020.06.21

夏至の夜、世界の人々の心を癒やすキャンドルのともしび

梅雨のちょうど真ん中あたりに訪れる「夏至」は、日本だけではなく世界に通じる日です。21世紀に入ってからは、夏至の夜にロウソクの火を灯す「キャンドルナイト」の輪が広がっています。そんな夏至について紹介します。

夏至とは

「夏至」は二十四節気の1つで、北半球では1年で最も昼間が長く、夜が短い日です。また、夏至の日から次の小暑までの期間を指す場合もあります。夏至という言葉には、夏に「日長きに至る(きわまる)」日という意味があるそうです。
1年で最も昼が短く夜が長い「冬至」と昼間の時間を比べてみると、約4~5時間も違いがあります。

2020年の夏至の日は6月21日。日本では梅雨の真っただ中に訪れるため、天候によっては日の長さを実感しにくいかもしれませんね。
世界的に見ると、特に北方に位置するヨーロッパでは、夏至は「Mid Summer Day(夏至祭)」と呼ばれる大切な祝祭日で、各地でさまざまな祝祭が催されています。長い夜が続く北欧の人々にとって、夏至は本当に嬉しい日なのでしょうね。

田植えで忙しかった日本の夏至。半夏の日にいただく食事とは?

冬至にはカボチャを食べゆず湯に入る習慣がありますが、残念ながら、夏至には全国共通の風習はありません。それは、田植えの繁忙期と重なることが理由の一つであるといわれています。
田植えは、夏至から数えて11日目の「半夏生(はんげしょう)」までに終えることを目安としていました。半夏の日は田植えを済ませた農家が休息をとる日で、慰労会や豊作祈念が行われました。その時の食事やお供え物が、夏至の時期の食習慣として残っている地域がありますので紹介します。

◆タコを食べる


関西では、半夏にタコを食べる地方があります。タコの8本の足のように「稲の根が、八方に張るように」と豊作を祈願したことから始まった風習です。

◆半夏生餅を食べる

半夏の時期に麦の収穫が行われていた奈良や関東では、小麦ともち米を混ぜて作った半夏生餅を食べる習慣があります。小麦餅とも言われています。

◆うどんを食べる

讃岐うどんが有名な香川県。

田植えや麦刈りを手伝ってくれた人たちに、うどんをふるまい、労をねぎらう習わしがあったそうです。

◆焼きサバを食べる

福井県大野市地域では「半夏生さば」と呼ばれる焼いたサバを食べる風習が残っています。

日本でも行われている夏至祭とキャンドルナイト

日本でも、三重県伊勢市の二見興玉神社では「夏至祭」が行われます。二見浦では、5~7月にかけて大小仲良く並んだ夫婦岩の間から太陽が昇る様子を見ることができます。そして夏至の前後、天気が良ければ富士山も現れ、特別な光景が広がります。夏至祭では、白装束に身を包んだ男女が祝詞をあげながら海に入り、日の出の時刻に合わせてみそぎの行事を行います。

夏至の夜には、世界的なイベント「キャンドルナイト」が開催されるのをご存じですか?
始まりは20001年のカナダ。アメリカのエネルギー政策に抗議するイベントで、停電に賛成した人たちが集まり、電気を消してキャンドルの明かりだけで一晩を過ごしました。

そのイベントが「100万人のキャンドルナイト」として、世界各地に広がりました。「世界中がつながるように」――という願いをこめて、夏至と冬至の日に開催するのは、特定の国の記念日ではなく世界に共通する日だからです。キャンドルナイトのイベントのルールは、現地時間の20~22時の間、電気を消してロウソクに火を灯すことです。キャンドルのほのかな明かりの中、ゆったりとした時間を過ごすことを推奨しています。

日本では東京タワーや増上寺で行われるキャンドルナイトが有名ですが、他にも全国の施設で自発的に開催されています。

キャンドルナイトは自分で電気を消してキャンドルを灯す、個人でもできるイベントです。1人で好きな音楽を聴いたり、家族や友人と語り合ったり…。夏至の夜にはスローな時間を過ごしてみませんか。

記事/杉本雅美

日々の生活の中で、無理のない程度に四季の変化を感じ、ひと手間かけることを心がけて夫とふたりで暮らしています。フリーのライターとしてインタビューやイベントレポート、暮らしに関することなど、多様な情報をお届けしています。

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