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食のコト 2021.07.13

今がおいしい食材〜夏が旬のお魚辞典〜

夏は家族連れで釣りを楽しむ方や、はじめて釣りに挑戦する方が増える季節だと言われています。それは、春から夏になるにつれて旬を迎える魚の種類が増えることで釣れやすくなるからです。

では、夏に旬を迎える魚にはどのような魚があるのでしょうか?この記事では、夏に旬を迎える魚について紹介します。

6月が旬の魚


6月は5月の穏やかな気候から夏になるために気温が上がりはじめて、ほとんどの地域で梅雨入りするため、雨量も多くジメジメした初夏の時期です。そのため、人によっては6月は過ごしにくいと感じる人もいるのではないでしょうか?

しかし、魚によって6月は活性化しやすい時期の魚も存在しており、6月に旬を迎える魚も多いです。6月に旬を迎える魚として、アユ・キス・トビウオ・真鯵・イサキなどが代表的な食材として挙げられます。

アユ

アユは海ではなく、川底の石についた藻類食べているいる淡水魚です。アユには11月~5月までの禁漁期間が設けられていて、主に6月~8月に漁獲されるためこの時期がアユをおいしくなっている旬の時期となっています。

アユと言えば高知県の四万十川が有名ですが、アユの漁獲量が一番多いのは、茨城県で僅差で神奈川県となっています。アユには、青魚に豊富なDHAやEPAに加えてミネラルや正常な細胞増殖の手助けをするビタミンB12が含まれています。

アユの調理方法といったら塩焼きにされることが多いですが、煮付けや揚げ物にしても骨がやわらかいためおいしいです。生で食べることもできますが、寄生虫の可能性があるためできるだけ加熱して食べることをおすすめします。

キス

キスは全国的に幅広く分布していて、浅い海の砂底を好んでいる底生魚です。寒い時期には、30m~50mの深い場所にいますが、気温が上がる初夏にかけて産卵の準備をするため、1m~15mの浅い場所に移動してきます。

そのため、キスのおいしい旬の時期は産卵準備をする6月~8月にかけてになります。キスに含まれる栄養素には、脂肪分が少なくヘルシーなタンパク質と各種アミノ酸を豊富に含まれています。

キスは、天ぷらやフライで食べることが一般的ですが、塩焼きや骨せんべいにしてもおいしいです。また、刺身で食べてもキスのほのかな甘みを感じることができます。

トビウオ

日本近海で獲れるトビウオは、数十種類あると言われるほど種類が多い魚です。そのため、旬を迎える時期も異なりますが、初夏に旬を迎えるトビウオを「夏トビ」と呼び、ツクシトビウオなどが該当します。

トビウオの漁獲量は、長崎県が水揚げ量が日本一となっていて、長崎県や島根県ではトビウオは県魚に指定されています。トビウオに含まれている主な栄養素に、ビタミンEやナイアシンが含まれていて、ナイアシンは二日酔い予防に効果があるため、トビウオはお酒のお供にぴったりです。

トビウオはフライや塩焼きにすることも多いですが、新鮮な場合は刺身で食べると脂が少なく旨みが強いためキスのおいしさを堪能することができます。なお、脂分が少ないため煮付けにはあまり向いていません。

真鯵

一般的にアジと呼ばれているのは真鯵のことです。夏休みに家族で釣りをしている人は真鯵よりも小さめの小あじを釣っていて、昔から馴染み深い食材であると言えます。

真鯵は全国各地の沿岸で釣ることができるため、漁獲量は全国で獲れるため年々変動しやすいですが、近年は長崎県と島根県が上位を占めています。真鯵の産卵期は、西日本では春から初夏、東日本では初夏から夏にかけてと産卵期がずれますが、一般的に4月~7月と言われています。

真鯵に含まれている栄養素には、DHAやEPAに加えて、イソロイシンやロイシンなどの必須アミノ酸が豊富に含まれています。真鯵は、生で食べても加熱してもおいしく食べることができますが、アジのサイズが小さい場合は南蛮漬けにするとさっぱりして食べ応えがありおすすめです。

イサキ

イサキは日本の広い範囲で漁獲されており、1年を通して市場に流通しています。中でも産卵期を初夏から夏に迎えるため産卵前の5月~6月が脂がのっておいしい旬の時期とされています。旬のイサキと産卵後のイサキでは脂のノリが大きく違うため、おいしさがかなり違います。

イサキの漁獲量は長崎県が全国の3割を占めており、イサキをブランド化して「値賀咲」として売り出しています。イサキは生活習慣病の予防に効果があるDHAやEPAの他に良質な動物性たんぱく質を豊富に含んでおり、栄養的にも優秀な食材であると言えます。

イサキは「鍛冶屋殺し」と言われるほど骨が固いため、骨を残さないようにおろす必要がありますが、生食でも加熱してもおいしく食べることができます。もし、旬の時期に新鮮なイサキが手に入った場合は刺身で食べることをおすすめします。

7月が旬の魚


7月は、ほとんどの地域で梅雨明けをして夏本番を迎える時期です。夏になり気温が上がってくると海水の温度も上がるため、暑さに弱い魚は活性が抑えられている魚もいます。

しかし、秋に産卵期を迎える魚は、産卵に備えてしっかりエサを食べるための行動をするため、身が充実していておいしく食べれる旬の時期を迎えます。7月に旬を迎える魚貝類には、ハモ・スズキ・岩牡蠣・ハタ・マゴチなどがあります。

ハモ

ハモは昔から京都の夏文化と言われるほど、7月の祇園祭の時期には一番食べられている魚で、ハモの産卵は8月頃から始まるため、産卵準備期間の6月~7月がおいしい旬の時期と言われています。

ハモは西日本を中心に漁獲されていて、和歌山県・徳島県・山口県・長崎県などから出荷されています。ハモには、青魚に豊富に含まれているDHAやEPAに加えてコンドロイチン硫酸などが含まれていて、小骨を骨切りすることでカルシウムを摂取することができます。

ハモを生で食べることはほとんどなく、熱湯に通して氷水で締めたハモ落としや吸い物に使用されることが多いです。また、大阪では骨切りをしてすき焼き風に煮て食べられています。

スズキ

スズキは成長するごとに名前が変化してきた出世魚で、大きいものだと1mを超えるものもあります。また、スズキは全国広い範囲で漁獲することが可能で、暖かい季節には河川を遡上することもあります。なお、全国の漁獲量は千葉県が25%以上を占めています。

スズキは春に産卵するため、春先の産卵直後には身が痩せておいしくありませんが、6月~7月にかけてしっかり栄養を摂取し、脂がのっているためおいしい旬の時期と言われています。

スズキには、ビタミンDが豊富に含まれていて、骨の形成を促進する働きがあるため骨粗鬆症の予防に期待できます。

スズキは煮付けや塩焼きにすることが多いですが、生食でも楽しむことができます。ただし、生食で食べる場合は泥臭さが残っているため、マリネやカルパッチョなど臭いを消す調理方法がおすすめです。

岩牡蠣

岩牡蠣はほとんどが素潜りなどで獲る天然物で、大きいもので1㎏を超えるものもあります。岩牡蠣は初夏から夏にかけて産卵しますが、産卵中でも身が痩せずに旨みが残っているため6月~7月がおいしい旬の時期とされています。

青森から九州にかけて漁獲されていて、鳥取県や島根県ではブランド化して市場人気を高めています。牡蠣は、「海のミルク」と言われるほど栄養が豊富に含まれていて、ミネラル・タウリン・グリコーゲンなど健康促進に期待できる栄養素を含んでいます。

岩牡蠣は、一般的に生で食べることが多いですが、蒸したり焼いても牡蠣の旨みを堪能できます。また、カキフライや天ぷらにしても1つ1つが大きく食べ応えがあります。

ハタ

ハタは最大1.8mの大型魚で、西日本では「アラ」、関西では「マス」と呼ばれるクエと並ぶ高級魚です。主に、長崎県・和歌山県・高知県などで漁獲されていますが、三重県と愛媛県ではハタの養殖が行われています。

ハタは1年を通して流通している魚ですが、産卵は夏に行うため産卵準備をしている6月~7月がおいしい旬の時期とされていますが、冬場も脂がのっておいしいとされています。

ハタは脂質が少ない白身魚で、良質なタンパク質と旨み成分のグルタミン酸をはじめとしたアミノ酸が豊富に含まれています。ハタは、煮付けや塩焼きなど加熱してもおいしいですが、鮮度が良いものは刺身にすることで脂の甘みを楽しむことができます。

マゴチ

マゴチはカサゴ目コチ科の魚で、縦扁と呼ばれるように上から押しつぶされたような平たい形をしています。主な産地は、瀬戸内海や山陰沿岸、愛知県の浜名湖周辺となっていて、刺し網や底引き網で漁獲されています。

マゴチは夏に産卵するために春から秋にかけて、積極的に捕食して栄養をを補給するため、6月~7月がおいしい旬の時期とされています。

マゴチはバランス良く栄養素を含んでいて、低脂肪高タンパクのため脂肪分が気になる方にもおすすめです。マゴチは、加熱調理をすることが多いですが、鮮度が良いものは、刺身やカルパッチョなどの生食で食べると上品な味を堪能できます。

8月が旬の魚


8月は連日厳しい暑さが続く季節ですが、夏休み中の子どもを連れて、家族で釣りを楽しんでいる親子を見かけることが多くなります。それは、8月は産卵期を間近に控えた魚がエサを求めて行動しているため、エサへの食い付きが良くなるためです。

そういった釣れやすい魚は、エサをしっかり食べているため栄養を多く含んでいる旬の魚となります。8月に旬を迎える魚には、シマアジ・イナダ・マコガレイ・カンパチ・コハダなどがあります。

シマアジ

シマアジは成長過程で黄色の縞ができ、60㎝~80㎝サイズのものも市場に出回っています。また、希少性が高く味が良いため高級食材として扱われています。

伊豆諸島などで天然物が漁獲されていますが、漁獲量は少なく市場にあるのはほとんどが養殖物となっていて、愛媛県や熊本県で盛んに行われています。シマアジは、冬に産卵を迎え夏から秋にかけて捕食活動が活発になり、脂がのるため6月~8月がおいしい旬となっています。

シマアジには、DHAやEPAが豊富に含まれていて生活習慣病予防に効果があります。シマアジは刺身で食べることが多い魚ですが、開き干しにすると保存食にすることができます。

イナダ

イナダは、西日本ではハマチと呼ばれる最終的にブリに成長する体長40㎝~60㎝の出世魚です。天然物も獲られていますが、養殖技術が進化していて養殖物も多くなっています。

イナダが成長したブリは冬に旬を迎えますが、イナダは夏~秋にかけて水揚げされるため8月~10月が旬とされています。イナダは青魚の中でも栄養価が高い魚と言われていて、DHAやEPAに加えて、ナイアシン・ビタミンD・タンパク質が豊富に含まれています。

イナダは、ブリと同じように煮付けやカマ焼きにしてもおいしいですが、鮮度が良いものは刺身して食べることをおすすめします。

マコガレイ

マコガレイは、一般的にカレイと呼ばれている魚で地域によってさまざまな呼び名があります。全国各地の沿岸部で漁獲することができ、大分県や富山県ではブランド化して売り出しています。

マコガレイの旬は2つあり、刺身で食べる旬が8月~10月、煮付け用の子持ちの旬が12月~2月となっているため、8月は刺身でおいしい旬となります。低タンパクでヘルシーながらも、血糖値を抑制するタウリンを豊富に含んでいます。

マコガレイは、煮付けにするのが一般的ですが、旬の時期にはコリッとした歯触りが気持ちいい刺身で食べることをおすすめします。

カンパチ

カンパチは1年を通して流通していて、味も1年を通して安定している魚です。そのため、旬がないように思われがちですが、8月~11月にかけて旬を迎えると言われていて、味も旬の時期のほうがおいしいです。

全国広い範囲で養殖をされていますが、天然物のカンパチの漁獲量は鹿児島県が全国の漁獲量の50%を占めています。カンパチはDHAやEPAに加えて、二日酔い予防に効果があるナイアシンが含まれているためお酒のお供にぴったりです。

さまざまな調理方法と相性がいいですが、カンパチの鮮度が良い場合はやはり刺身で食べることが一番おいしく食べることができます。

コハダ

コハダは縁起が良い出世魚で、成長すると「コノシロ」と呼ばれるようになります。コハダは日本の広い範囲で漁獲されていますが、特に内湾部が多くなっています。成長した姿のコノシロは、冬に旬を迎えますが、成長過程の夏場に水揚げされるため8月~9月が旬とされています。

コノシロは小骨が多いですが、その小骨にはカルシウムが豊富に含まれているため小骨ごと食べることで骨や歯の生成を手助けする効果があります。そのため、寿司ネタや刺身などでもおいしいですが、栄養面から考えると煮付けで食べると効率よくコハダの栄養を摂取することができます。

まとめ

いかがでしたか?夏場に旬を迎える魚を食べることで、おいしく食べることができるだけでなく、効率的に摂取することができるため健康を促進する効果にも期待できます。旬の魚をしっかり食べて、夏バテしないように夏を乗り切りましょう。

執筆 / ケノコト編集部

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