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食のコト 2021.09.10

牛肉の鮮度を保つ冷凍保存・解凍方法を紹介!

豚肉や鶏肉に比べて値段が高めな牛肉は普段なかなか手が出しにくい食材です。特売日にたくさん買い込んで冷凍している人も多いのではないでしょうか。本記事では、牛肉の鮮度を保つ冷凍保存や解凍の仕方を紹介します。コツをおさえて美味しくやりくりましょう。

牛肉を冷凍するメリット


牛肉を冷凍保存するメリットは、長期保存が可能になることばかりではありません。冷凍前の下処理に少し工夫を加えれば、調理時間の短縮も実現可能です。詳しく紹介していきましょう。

長期保存可能

食品を冷凍することの第一のメリットは、他の保存方法よりも長く保存が可能になることでしょう。毎日買い物に行けないときや、特売日にたくさん買い込んだり一度に多くいただいたりしたときには、冷凍保存がおすすめです。

肉類は、店頭ではパックに入れられ冷蔵品として販売されていることがほとんどですが、パックのまま家庭の冷蔵庫で保存するとあまり日持ちがしません。肉の旨味が水分とともに流れ出やすいためです(流れ出た液体は「ドリップ」と呼ばれます)。牛肉の冷蔵での保存目安は2~3日、チルド室に入れた場合でも3~4日程度です。冷蔵保存している間にも、時間とともに鮮度はどんどん失われてしまいます。

冷蔵保存では日々落ちていく鮮度も、適切に下処理をした冷凍保存であれば、高いレベルで維持することが可能です。
新鮮さをキープしながら長期保存が可能である点だけでも、冷凍はおすすめできる牛肉の保存方法だといえるでしょう。

調理時間の短縮(下味冷凍もおすすめ)

牛肉を冷凍保存することのもうひとつのメリットは、調理時間が短縮できる点でしょう。
牛肉を生のまま冷凍したことがある人は多いようですが、あらかじめ下処理をしてから冷凍する方法もおすすめです。
下処理には、下味をつけてから冷凍するパターンと、牛肉に火を通してから冷凍するパターンとがあります。
生のまま冷凍した場合、解凍後の使い勝手に幅がある点はメリットなのですが、その分、解凍後に調理時間が必要になるということです。

下味冷凍の場合、はじめから仕上がりの味をしぼり、味つけをしてから冷凍するため、使い道はある程度限られてしまいますが、加熱解凍してそのまま食卓に出せる手軽さは忙しい人には大きなポイントとなるでしょう。
下味冷凍よりは使い道に幅を持たせたい場合でも、塩コショウのみで火を通しておくだけでも大幅な調理時間の短縮につながります。

牛肉が大量に手に入ったときには、生のまま、下味をつけて、火を通しただけ、と小分けにして冷凍しておけば、レシピのバリエーションも広がるかもしれませんね。

牛肉の冷凍保存方法


牛肉は、生のままでも、下味をつけたり炒めたりしてからでも冷凍することが可能です。解凍後の使用用途に合わせた冷凍方法をチョイスしましょう。

小分けにして生のまま冷凍

一度に使い切れない量の牛肉が手に入ったときは、小分けにしてから冷凍します。パックのまま冷凍しまうと、
・肉が空気に触れて劣化が早まる
・使いたいときに使いたい量だけ使い切れない
などという不安があります。

牛肉は種類によって小分け方法や日持ち目安が異なりますので、種類別に分けてパッキングしておきましょう。また作業する際に手で触れてしまうと雑菌が移ってしまうため、菜箸や手袋を利用して素手で触らないよう注意してください。

こま切れや薄切り肉は、表面の水分をふき取ってから、ラップの上に肉同士がなるべく重ならないように薄く平らに並べてからぴったりと包みます。薄切り肉は、一枚ずつラッピングできれば理想的です。
大きい肉は、かたまりのまま冷凍してはいけません。解凍するときに肉の表面と内部に温度差が出てしまい、解凍ムラの原因にもなります。表面の水分をふき取り、使いやすい大きさにカットしてから1回分ずつぴったりとラップで包みましょう。

ひき肉は、板状になるべく薄く平らに広げてピッタリとラップで包みます。ラップの上から菜箸を押しあてて溝をつけておくと、凍ったまま好みの分量だけ折って取り出すことが可能です。
どの種類も、ラッピングしたものをさらにフリーザーバックに入れて(このときもなるべく平らに並べ入れます)から冷凍しましょう。

下味をつけて冷凍

調理の時間短縮のために、あらかじめ下味をつけてから冷凍しておくと便利です。時間に余裕がある休日に一週間分まとめて作っておくと、忙しい平日の食事の準備も楽になります。
調理の時短以外にも、肉を調味料といっしょに漬け込んで冷凍するメリットはたくさんあります。

・味がしみやすい
冷凍によって肉の繊維が壊れたところに調味料が染み込みます。

・肉がパサつかない
調味料の油分が肉をコーティングし、冷凍で起こりやすい乾燥を防ぎます。

・肉がやわらかくなる
肉をやわらかくする効果がある玉ねぎなどの野菜も一緒に漬け込むと、よりやわらかい食感が楽しめます。

フリーザーバックで1回分ずつ作ります。肉と一緒に好みのタレや野菜を入れ、しっかり揉み込んでから空気を抜きながら口を閉じましょう。できるだけ平らにしておくと、より早く冷凍することが可能です。

炒めて冷凍

塩とこしょうだけで炒めたものを冷凍しておくと、解凍後の活用のバリエーションも広がります。カレーやシチューなどの煮込み料理に使うときにも便利です。

特にひき肉の場合には、加熱してから冷凍しておくと、より長くおいしく使えます。空気に触れる断面の表面積が広いひき肉は、酸化しやすく劣化スピードが速いため、他の加工方法よりも日持ちが短いのが特徴です。冷凍保存した場合でも、他のものに比べると日持ちしないことは変わりませんが、加熱してから冷凍すれば劣化を抑えられる上、保存期間も延ばすことが可能です。そぼろにしたり、ハンバーグや肉団子などにして焼いてから冷凍したりするとよいでしょう。

炒めた牛肉を美味しく冷凍保存するコツは、できるだけ水気を飛ばしておくことです。しっかり粗熱を取ってから、1回分ずつに小分けしてピッタリとラップに包み、フリーザーバックに入れて冷凍保存しましょう。

牛肉を冷凍するときの注意点


牛肉の鮮度と美味しさをキープするためには、冷凍するときに注意しておきたい点がいくつかあります。上手に冷凍するために、ポイントをしっかりおさえておきましょう。

新鮮な状態で冷凍

冷蔵庫に入れておいたまま賞味期限の日がきてしまい、急いで冷凍するという人も多いかもしれませんが、牛肉は買ってきたその日に冷凍するのが望ましいでしょう。消費期限間近であっても冷凍保存することは可能なのですが、冷蔵保存をしている間にも劣化が進んでいるため、味や品質が低下している状態であることは否めません。

さらに、プロの技術や施設がない限り、冷凍している間にも鮮度が低下することは避けられません。家庭で冷凍保存する場合には、いかに新鮮な状態で冷凍庫に入れられるかは大きなポイントでしょう。
せっかく食べるのであれば、新鮮なうちに冷凍して長く楽しみたいですね。

素早く冷凍

肉類の冷凍保存の最大のコツといえるのが、「急速冷凍」です。牛肉を冷凍する上で一番重要とされるのは、「肉全体をいかに早く0~-5℃にするか」ということで、そのためには素早く冷凍することは欠かせません。最近の冷蔵庫には、「急速冷凍機能」がついているものも少なくありません。この機能がついている場合は積極的に活用しましょう。

急速冷凍機能がついていない場合にも、少しの工夫で冷凍スピードを速めることが可能です。
【金属製のトレー】
アルミやステンレスでできた製品は、熱伝導率が高いことで知られています。熱伝導率の高い金属性のトレーやバッドに牛肉をいれたフリーザーバックを寝かせて冷凍庫に入れると、冷気が肉に早く伝わります。
トレーなどに寝かせた保存バックの上に保冷剤を置くと、より早く冷凍することができますよ。

【アルミホイル】
金属製のトレーがなかったり、大きくて庫内で幅をとってしまったりするようであれば、アルミホイルを保存バックの大きさだけ切って敷くのもいいでしょう。
アルミホイルで牛肉全体を包むのもおすすめです。小分けにラップで包んだものの上からさらにアルミホイルで包めば、肉の表面全体から急速に冷気を伝えることができます。厚切り肉やブロック肉の場合におすすめです。

ラップとフリーザーバックで冷凍

牛肉は、空気に触れると酸化したり霜がついたりしてしまいます。酸化すると味が落ちるだけでなく、細菌やカビが繁殖しやすくなってしまうため、空気を遮断して冷凍することが大切です。

小分けにした肉を包むためには、ぴったりと密着できるラップが適しています。ラップで包むだけで済ませてしまっている人もいるかもしれませんが、ラップの種類によっては、凍っていく過程で粘着力が弱まり、剥がれてしまうこともあるようです。確実に空気を絶つためにも、ラップとフリーザーバックで二重にラッピングすると安心です。

なかには、ラップで包んだものを保存容器に入れる人もいるようですが、肉を入れたときに隙間ができやすく、また、空気を抜くことができない保存容器は、牛肉の冷凍に適しているとはいえません。ラップで包んだあとはフリーザーバックに入れて冷凍するようにしましょう。

フリーザーバックは、冷凍専用に作られた食品用保存袋です。冷蔵用に比べると厚みがあり、低温だけでなく、電子レンジ解凍にも使えるよう高温にも耐えられるようになっています。冷蔵用のもののほうが安いため代用してしまいたくなるところですが、機能自体が異なるため、冷凍に適したフリーザーバックを使うようにしてくださいね。

牛肉の解凍するときのポイント

せっかく上手に牛肉を冷凍しても、解凍方法を間違ってしまっては美味しく食べることができません。間違った解凍方法の中には食中毒を引き起こしてしまうものもあるため、正しい解凍方法を知っておきましょう。牛肉を冷凍するときには「急速に冷やす」がポイントでしたが、解凍では「低い温度でゆっくり元の温度にもどす」ことがポイントです。

牛肉を冷凍すると、細胞ひとつひとつに含まれている水分も凍ります。解凍の過程では先に肉の細胞がやわらかくなるため、急いで高温で解凍しようとすると、溶けた肉の細胞を内部の固い氷が傷つけてしまい、ドリップがたくさん出てきてしまうのです。ドリップは水分だけでなく、肉のうまみや栄養も含んでいるため、たくさん流出してしまうと食感はパサつき、味や栄養も低下してしまいます。肉全体を低い温度に保ちながらゆっくりと解凍することで、細胞を傷つけることなくドリップの流出も防ぐことができるのです。

牛肉の解凍で最もおすすめなのは、冷蔵庫で自然解凍することです。一般的な冷蔵庫の冷蔵室は2~6℃に設定されています。6~10時間程で解凍できますので、朝の調理用なら前日の夜に、夜の調理用なら朝に牛肉を冷蔵室に移しておくだけです。0℃前後のチルド室であれば、もう少し時間はかかることにはなりますがより低い温度で解凍できるため、さらにドリップを抑えられるでしょう。

次いでおすすめなのは、氷水や流水を使って解凍する方法です。ボウルに水を張り、肉を沈めて氷水や流水で冷やしながら解凍します。1~2時間程で解凍できますので、時間がないときにはこちらの方法がよいでしょう。

いますぐ解凍したいときには、電子レンジを使います。ただし、電子レンジでの解凍は解凍ムラができやすいため、コツをつかむのが難しいのが実情です。急な温度変化でドリップも出やすいため、どうしてものときの応急対応に留めておいたほうが無難でしょう。

常温での自然解凍は厳禁です。肉の表面温度が上がりやすく、夏場はもちろん、冬でも大腸菌やサルモネラ菌にさらされる可能性があるためです。

牛肉の保存期間

冷凍保存した牛肉の保存期間の目安は、種類や冷凍方法によって異なります。
ひき肉は断面が多く劣化が進みやすいため、冷凍した場合でも2週間を目安に使い切るようにしましょう。
ひき肉以外の場合は、生の場合は約3週間、下味をつけたり炒めたりしてから冷凍した場合は3~4週間が日持ち目安です。いつ冷凍したのかわからなくならないように、フリーザーバックに冷凍した日を記載しておきましょう。

牛肉を冷凍することで味や品質の低下を抑えることはできますが、残念ながら冷凍している間にも少しずつ劣化は進みます。日持ちの目安に関わらず、美味しく食べるためにはすべて2週間を目安に使い切るのがおすすめです。

牛肉のアレンジレシピ(ケノコト既存レシピから5つ)

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まとめ

牛肉は、少量のものよりも大容量パックのもののほうがお得に手に入ることが多いでしょう。今回紹介した鮮度を保つ上手な冷凍・解凍方法を使えば、お得に買ってバリエーション豊かに長く美味しく楽しむことができます。コツをマスターして、毎日の食卓で牛肉レシピを味わってみてくださいね。

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