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食のコト 2022.05.14

安いステーキ肉を柔らかくする下ごしらえの方法とは?

祝い事や記念日などに食べられることが多いステーキ肉ですが、値段が高いほど良質で柔らかい食感のステーキ肉になります。しかし、スーパーなどで売られている安くて硬いステーキ肉でも、下ごしらえの方法次第で柔らかくすることができます。

この記事では、硬くて安いステーキ肉を柔らかくする下ごしらえ方法について紹介します。

ステーキが硬くなる理由


そもそもステーキ肉はなぜ硬くなるのでしょうか?まず前提として、同じステーキ肉でも部位によってはじめから硬さの違いがあり、良く動かす部位ほど硬く、動かない部位ほど柔らかくなります。

牛は良く動く動物でもあることから、硬い部位が多く取れるので安くなり、動かない柔らかい部位は希少部位のため値段が高くなります。しかし、これはあくまでも生育過程での問題であり、例え柔らかい部位のお肉を購入しても焼いたら硬くなることがあります。

つまりステーキ肉は、切り分けられた後や加熱することで硬くなっているということです。では、ステーキ肉が硬くなる原因は何なのでしょうか?ステーキが硬くなる理由について解説します。

筋組織が収縮する

牛肉は柔らかく弾力があるのが特徴的で、加熱することにより弾力が増して硬くなります。それは、ステーキ肉の筋組織を構成する筋原線維が加熱することで収縮するためです。また、同じ筋組織の中の筋原線維でも、牛の成長に使われている部位ほど発達して硬く感じます。

つまり、筋組織が短くて発達していないほど収縮して硬くなる影響が少なくなり、ステーキ肉を焼く前に包丁で筋を切っていくのはそのためです。

タンパク質が結合する

生の状態のお肉は柔らかく硬く感じることは少ないですが、焼くことで肉に熱が加わることで硬くなります。
ステーキ肉を加熱することで硬くなるのは、肉の中のタンパク質が変性して結合することが原因です。タンパク質の変性とは、熱が加わることでタンパク質の構造が変化することで収縮して結合することです。

肉のタンパク質は50℃を超えると「ミオシン」に変性しますが、60℃を超えると「アクチン」に変性します。「ミオシン」は、生っぽさが残っているが柔らかく噛み切ることができる状態で、「アクチン」は肉の硬さを感じる状態です。

しかしタンパク質が結合しても、長時間湿式加熱することで結合が弱くなり、もろくてほぐれやすくなります。

塩コショウは焼く直前にふる


ステーキ肉を焼く前の下準備として、塩コショウをふりかけて下味を付ける作業がありますが、早くふりすぎてしまうのはNGです。理由としては、塩コショウをふると肉の内部の水分が出てきて全体に行き渡らせるのですが、長時間放置することで乾燥して表面が硬くなるからです。

また、水分だけではなく肉の旨みの肉汁も流れ出てしまうことから、塩コショウをふりかけての長時間放置はデメリットしかありません。塩コショウは必ず焼く直前にふりかけるようにしましょう。

冷凍保存でステーキを柔らかくする下ごしらえ

スーパーなどの特売でステーキ肉をまとめ買いして、冷凍庫で保存して後日食べるというようなこともあるのではないでしょうか?一度冷凍することで日持ちはするけど、パサついたり硬くなったという経験をされた方も多いと思います。

しかし、下味を付けて冷凍するなど工夫して冷凍保存することで、解凍して焼き上げたときに驚くほど柔らかい焼き上がりに仕上げることができます。

また、味が染み込んでいて長期保存が可能というメリットもあります。ここでは、安価なステーキ肉を柔らかく冷凍保存する下ごしらえ方法を3つ紹介します。

舞茸を貼り付けて冷凍保存

お肉柔らかくする下ごしらえ方法としてステーキ肉に舞茸を貼り付けて冷凍保存するのは、テレビで特集されることも多い効果的な冷凍保存方法の1つです。舞茸をステーキ肉に貼り付けることで舞茸のプロテアーゼという酵素が働き、お肉が柔らかくなります。

プロテアーゼはタンパク質を分解して硬さの原因となる筋繊維を切ってくれるので、お肉が柔らかくなるとされています。また、舞茸を貼り付けつける効果は肉が柔らかくなるだけでなく、舞茸の旨味成分グアニル酸が肉に移ることから旨みが増します。

下ごしらえ手順もかんたんで、ジップ付きの冷凍用保存袋に入れて、肉の表面に小房に分けた舞茸を貼って冷凍庫に入れるだけです。冷凍しない場合も、舞茸を貼り付けて1時間冷蔵庫で寝かせることでお肉が柔らかくなり旨みが増します。

酵素パウダーをまぶして冷凍保存

舞茸が苦手な方や面倒くさい方には、酵素パウダーをまぶして冷凍する方法も有効的で手軽です。使用する酵素パウダーは市販の物で大丈夫です。酵素パウダーをお肉にまぶすことで、名前の通り酵素が働きタンパク質凝固を抑制してお肉を柔らかくします。

また酵素パウダーには味が付いているので、まぶすだけ下味を付けることができ、解凍後にそのまま焼くだけでおいしくて柔らかい仕上がりになります。酵素パウダーは、冷凍保存以外のテーキ肉でもまぶして5分ほどで柔らかくなるので、忙しくて時間がない時にも助かる調味料です。

赤ワインと玉ねぎで漬けて冷凍保存

ステーキ肉は赤ワインとの相性が良い食材ですが、赤ワインで下味を付けて玉ねぎと一緒に冷凍することで、ジューシーで柔らかいステーキ肉にすることができます。

下ごしらえ手順もかんたんで、冷凍用保存袋に塩で下味を付けたステーキ肉を入れて、赤ワインとすりおろした玉ねぎを加えてもみ込みます。赤ワインを入れる分量の目安は、ステーキ肉1枚あたり50mlで、玉ねぎは1玉の半分ほどを加えます。

お好みでニンニクチューブを加えると、パンチが効いた味わいにできます。解凍後の調理方法は、ステーキ肉を取り出して水分を拭き取ってからフライパンで焼きます。また、保存袋に残った汁はソースに使えるため、醤油やバルサミコ酢などを加えて煮詰めましょう。

食材などを使わずにステーキを柔らかくする下ごしらえ


ここまで食材をステーキ肉と合わせて冷凍することで、柔らかくなる下ごしらえ方法を紹介してきました。しかし、舞茸や赤ワインなどが家に無かったり食材を使うのが面倒臭い、冷凍する必要はないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方におすすめなのが、食材を使わずに短時間でステーキ肉を柔らかくする下ごしらえ方法です。手順とポイントさえ抑えておくことで柔らかい焼き上がりのステーキにできるため、ぜひ抑えておきましょう。

筋を切る

ステーキ肉を焼いて硬くなる原因は、タンパク質が変性することで筋繊維が収縮することにあります。そのため、ステーキ肉の中に長い筋があると収縮して硬くなりやすくなります。

切れ目を入れて筋を切っていくことで、一つ一つの筋が短くなり、収縮して硬くなるのを防ぐことができます。ステーキ肉の筋は赤身と脂肪の間にあるため、切れる包丁を使ってしっかり切っておきましょう。

包丁を使いたくない方はフォークを使う方法がおすすめです。ステーキ肉を全体的に刺していくことで肉汁が出やすくなりますが、包丁で筋を切るよりも柔らかい食感に仕上がります。

肉叩きで叩く

レストランのシェフがステーキ肉を叩いている映像を見たことがある人も多いのではないでしょうか?ステーキ肉を叩くことで、焼き上がりを柔らかくすることができます。

その理由はステーキ肉を叩くことで肉の厚さが均一になることから火の通りも均一になり、焼きムラがなく焼けるためです。また、筋切りをした後に叩くことで、肉の繊維を細かく断ち切れることも柔らかくなる理由の1つです。

ステーキ肉を叩く道具は一般的に包丁の背側を使うことが多いですが、マグカップや調味料の瓶など持ちやすく力が入るものなら代用可能です。しかし、強く叩きすぎると潰れて肉汁が出てしまう原因になるため、肉が平らになる程度に軽く叩くようにしましょう。

漬け込むことでステーキを柔らかくする下ごしらえ

これまで、食材を貼り付けて冷凍することや、筋切りや肉叩きなどの下ごしらえをするなどのステーキ肉を柔らかくする方法について紹介してきました。紹介した方法は、ステーキ肉を柔らかくするのに有効的な手段ですが、他にもステーキ肉を柔らかくするかんたんな方法があります。

それはステーキ肉を漬け込むことです。ステーキ肉を漬け込むことで、柔らかくなるだけでなく、下味もつき調理がかんたんになる利点があります。

ステーキ肉を漬け込むタレは、さまざまなもので漬けることができるので、ぜひ色々なものでお試しください。ここでは、ステーキ肉の漬け込みダレに使われる代表的な食材について紹介します。

大根おろしの汁に浸す

焼き魚のなどの付け合せに使用されることが多い大根おろしの汁ですが、ステーキ肉に浸すことで柔らかくすることができます。漬け込み方もかんたんで、ステーキ肉と大根おろしをビニール袋に入れて冷蔵庫で漬け置きするだけです。

漬ける時間の目安は、厚さ1~2㎝で30分~1時間、5㎝以上の厚さで半日~1日程度を目安に漬け込みます。しかし、長く漬け込みすぎるとお肉がボロボロになってしまうため、お肉の状態をチェックしながら漬け込みましょう。

また、漬け込み終わって焼く前には、キッチンペーパーでしっかり拭き取ってから焼きましょう。

野菜・フルーツと漬け込む

ステーキ肉を柔らかくする漬け込む方法として、野菜やフルーツと漬け込みことも効果的です。漬け込み野菜やフルーツの代表的な存在として、玉ねぎとキウイがあり、どちらもすりおろして使用します。

玉ねぎの漬け込み方は、保存袋にお肉とすりおろした玉ねぎを入れて冷蔵庫に入れて漬け込むだけで、キウイも同様の方法で大丈夫です。キウイで漬け込んだステーキ肉は、酸味が少し残っていることから、ニンニクチューブを漬け込むことで酸味を抑えることができます。

漬け込みすぎないように、指で押してチェックしながら漬け込みましょう。

塩こうじに漬け込む

安くて硬いステーキ肉を柔らかくする方法として、近年注目を集めているのが塩こうじで漬け込む方法です。塩こうじがお肉を柔らかくする理由として、麴菌が多く酵素の働きが強く、薄い刺身ならば溶けてしまうくらいタンパク質を分解する力は強力です。

塩こうじはステーキ肉を柔らかくするだけでなく、下味を漬けて旨みを増すとともに、保存性を高めることができます。漬け込み方は、ステーキ肉の重量の10%の塩こうじを全体にもみ込み、保存袋に入れて冷蔵庫で1時間以上寝かせます。

しかし、塩こうじは焦げやすいため、弱火で蒸し焼きにして焼き上げていきましょう。

ヨーグルトに漬け込む

塩こうじと同じ発酵食品であるヨーグルトでも漬け込むことでお肉を柔らかくすることができ、タンドリーチキンの調理方法としても有名です。ヨーグルトがお肉を柔らかくする理由として、乳酸菌がプロテアーゼを作り出してタンパク質を分解して柔らかくします。

漬け込み方は、ステーキ肉の両面にヨーグルトを塗りつけて冷蔵庫で30分~1時間寝かせるだけです。ヨーグルトを漬けることで柔らかくなるだけでなく、肉の臭みを消してまろやかな味わいにすることができます。

炭酸飲料に漬け込む

最近の健康ブームで、水の代わりに飲まれることが増えた炭酸水ですが、お肉を柔らかくする効果にも期待できます。炭酸水がお肉を柔らかくする理由は、炭酸水素ナトリウムが作用することで肉の繊維を柔らかくして、タンパク質を溶かすからです。

漬け込む時間は、焼く直前に10分くらい浸すだけで大丈夫です。また、同じ炭酸飲料のコーラを使っても効果があり、コーラの味が付くこともないのでおすすめです。

まとめ

いかがでしたか?スーパーなどの特売などで買ったステーキ肉でも、下ごしらえ次第では高級なステーキ肉に負けない柔らかさにすることができます。柔らかくおいしいステーキを安く作りたい時には、ぜひ紹介した方法を使用してステーキ肉を柔らかくして焼いてみて下さいね。

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