
時間とともに移り変わる大根の栄養、おいしく頂く秘訣とは
目次
丸々1本の大根の次に見かけないのが葉がわさわさ付いている大根。
葉は食べられないわけではありません。葉にも栄養がぎっしりつまっています。
大根の特性を活かして上手にいただきましょう。
根も葉も全部食べられるのが大根
葉は緑黄色野菜、根は淡色野菜というWパワーを持ちます。
一般に大根は白の根の部分の利用が多いですが、実は栄養価は緑の葉の方が高く、抗酸化力の高いベータカロテン、ビタミンCも豊富です。
葉の部分は刻んで味噌汁に入れても良し、漬物にしても良し、油いためにしても良し。
活用方法はいろいろあります。
大根に含まれる成分の鍵は【時間】と【熱】
根にはでんぷんの消化を助ける酵素、アミラーゼが含まれます。また、ビタミンCが比較的豊富です。
酵素は生で食べることにより活かされるので、大根おろしのような食べ方が効果的。
ただし、おろしてから2時間後にはビタミンCが半減すると言われています。そのため、大根をおろすのは食べる直前にしましょう。
また、ビタミンCは熱には強いので、過熱して調理すればビタミンCより重要な酵素は失われるけど、ビタミンCは残ります。ただし水溶性ビタミンなので煮汁に移動してしまいます。なので汁も一緒にいただける料理が良いですね。
辛いのは苦手。辛くない大根おろしが食べたい!
①大根の上部、葉に近い部分を使う
根の葉に近い部分よりも、先端の方が辛いと言われています。
これは、「イソチオシアネート」と呼ばれる辛味成分によるものです。ただ、この成分、辛いだけではなく発がん物質の活性化を抑制する働きがあるため、身体にとっていい成分なのです。
②丸く、優しくおろす
大根おろしの辛さはおろし方によっても違ってきます。
力強く直線的におろすことによって辛さが増します。
辛いのが苦手な場合は、丸く円をかくように優しくおろしましょう。
辛味はおろして攪拌されることで生まれる化学反応によるもの。これはわさびも同じです。
ビタミンC同様、放置すると揮発して辛味は減少していきます。
普通の煮物だけでなく、多様な料理に使いたい大根
天日干しにして切干大根、おろして鍋に入れてみぞれ鍋。
乱切りした大根にハチミツかけてを2~3時間ほど置いて大根のはちみつ漬け。
この大根のはちみつ漬けは江戸時代から風邪やのどの痛みに風邪薬の代用品として利用されてきました。
そのまま飲むのもいいけれど、寒くて風邪を引きやすいこの時期にはお湯で少し薄めたり、少し生姜を入れると身体もあったまっていいですよ。
だたし、日持ちはしないので、出来上がったら冷蔵庫で保存して2~3日の内に食べきるようにしましょう。
文/影山奈々恵
プロフィール
食未来リンク 副代表
影山奈々恵
管理栄養士×フォトグラファーとして幅広く活動。
保育園で活きた食育や給食・おやつを通して「なんでも食べる子ども」を育んでいるだけでなく、生産者と消費者の架け橋となる食未来リンクの副代表を務め、様々な食に関わることや音楽家による演奏会にて、「ありのまま」や「日常」の大切にし、その瞬間を切り撮る。
影山奈々恵Facebookページ
https://www.facebook.com/nanae.kageyama.9
食未来リンクFacebookページ
https://www.facebook.com/syokumirailink/
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